イオン坂出店

イオン坂出店

イオン坂出店は、香川県坂出市京町に位置していた大型商業施設です。この施設は、かつてイオンリテール株式会社によって運営・管理されていました。

沿革

当店の歴史は、1974年（昭和49年）4月19日にJR坂出駅前に開業した「ニチイ坂出店」に遡ります。長年にわたり地域に親しまれたニチイは、改築などの変遷を経て、1993年（平成5年）2月10日に装いを新たに「坂出サティ」として再出発しました。開業以来、施設の運営は株式会社マイカルが行っていましたが、2011年（平成23年）3月1日にマイカルがイオンリテールに吸収合併されたことに伴い、店名が「イオン坂出店」へと変更されました。

「イオン」に改称された時点において、イオン坂出店は香川県内にあるイオングループの商業施設の中で最も長い歴史を持つ店舗でした。その後、イオングループに加わったマルナカやフジの店舗を除けば、閉店するその瞬間まで、この「最古参」という位置づけは変わることがありませんでした。

施設構成

建物は主にアメニティ棟、イオン棟、そして立体駐車場の三つのエリアに分かれていました。

イオン棟: 食品や衣料品といった日常品の売場が中心でした。
アメニティ棟: イオンバイクなどの専門店に加え、公的な施設も入居していました。特に、3階部分の一部には坂出市中央公民館が設けられていました。この公民館は、老朽化が進んでいた旧公民館の代替施設として、かつてコナミスポーツクラブがあった場所を利用し、2012年（平成24年）3月30日に開所しました（コナミスポーツクラブは2005年（平成17年）に高松駅前へ移転）。
* 駐車場: 立体駐車場を備えていましたが、開業当初から有料となっていました。これは、JR坂出駅の通勤客による無断駐車を防ぐための措置であり、最初の1時間のみ無料という運用がされていました。

施設の一部変更として、2019年（令和元年）9月1日には、イオン館の3階と4階にあった店舗が1階と2階へ移転集約されたため、これらの高層階は閉鎖されました。しかし、アメニティ館の3階と4階については、この日以降も営業を継続していました。

閉店と今後の計画

坂出市が策定したJR坂出駅前の再整備構想に基づき、当店は一時的に閉店することが決定されました。この計画は2023年（令和5年）9月2日に公表されました。

そして、ニチイ坂出店として産声を上げてから49年間の歴史に幕を閉じることとなり、2024年（令和6年）2月29日をもって最終営業日を迎えました。閉店後、建物は取り壊しが進められています。

駅前再整備構想の一環として、この場所には建物を解体した上で、新たに商業施設を建設し、新店舗として再び出店する計画があります。なお、施設内にあった坂出市中央公民館については、閉店後も機能が維持される方針が示されており、その機能は市内各地に分散して引き継がれています。

まとめ

1974年の開業以来、長きにわたり坂出の駅前商業の中核を担ってきたイオン坂出店は、時代の変化と駅前再整備という大きな流れの中でその歴史に区切りをつけました。かつての姿は消え去りますが、新たな商業施設としての再生計画が進められており、将来的な駅前のにぎわい創出への期待が寄せられています。

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