イカすカード

イカすカード

函館市企業局交通部が発行する「イカすカード」は、函館市電と函館バスで利用できるユニークな乗車カードです。このカードは、1992年10月1日に北海道内で初めて導入され、函館市の象徴であるイカをイメージした名前がついています。イカの名称は人気テレビ番組『なるほど!ザ・ワールド』の問題としても取り上げられ、多くの注目を集めました。

発売と記念カード

発売当初、500円で販売され、贈答用としても利用できるなど、様々な形で市民に親しまれてきました。オリジナルデザインのカードも可能で、毎年行われる箱館五稜郭祭や函館港まつり、マラソン大会などの市内イベントでは特別な記念カードが発行され、観光客や地元の方々に人気を博していました。

利用方法

「イカすカード」を使う際は、まず乗車する際に整理券を取得し、降車時にその整理券を運賃箱に入れた後、カード挿入口に通します。函館バスに乗り継ぐ場合は、運転手に行き先を告げた後、カード挿入口にカードを通す必要があります。

販売箇所

このカードは、2018年3月31日まではいくつかの販売所で購入可能でした。具体的には、函館市企業局交通部駒場車庫や電車の車内、または指定された委託販売店でも販売されていました。販売店としては、今井商店や立待岬物語、複数の郵便局、松柏堂プレイガイド、ファミリーマート、ローソンなどがあり、観光施設や交通機関に近い店舗での取り扱いもありました。

その後、「イカすカード」の販売は2018年に停止されましたが、すでに購入済みのカードは2020年3月31日まで利用可能で、未使用の残高については払い戻しも受け付けられました。

ICカードへの移行

函館市企業局交通部は、2017年にはICカード「ICAS nimoca」を導入しました。これにより、他の交通系ICカードと相互利用が可能になり、ユーザーに便利さを提供しています。ただし、イカすカードは磁気カードであるため、その販売は終了し、すでに発行されたカードは期限まで使用できることとなりました。

まとめ

イカすカードは、函館市の文化や観光を支える重要な交通手段として、多くの人に利用されてきました。地域の注目を集めながら、特別な記念カードの発行などを通じて、地域の活性化にも貢献したこのカードは、多くの思い出とともにその歴史を刻んでいます。今後はICカードの普及により、より便利な交通利用が期待されています。

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