イサミコーポレーション

株式会社イサミコーポレーション：伝統と革新を織りなす老舗繊維メーカー

埼玉県行田市に拠点を置く株式会社イサミコーポレーションは、1907年3月の創業以来、学校制服、企業制服、体操着、そして足袋の製造・販売を手がける老舗企業です。その歴史は、行田足袋という伝統産業と深く結びついており、日本の繊維産業の歴史を語る上で欠かせない存在となっています。

行田足袋と「松さん」：創業期の挑戦

数多くの足袋メーカーがひしめく行田において、後発組であったイサミコーポレーション（当時は足袋メーカーとして創業）は、大胆な戦略で市場を開拓しました。当時、人気歌舞伎役者であった尾上松緑氏（通称「松さん」）をトレードマークに採用し、商品に映画のチケットを同梱するという斬新な営業活動を実施。このユニークな取り組みは、作家・川端康成の小説にも登場するほど注目を集め、イサミ足袋の名を広く知らしめることに貢献しました。

多角化への歩み：衣料品製造から制服・体操着へ

足袋製造からスタートしたイサミコーポレーションは、1927年には衣料品の製造を開始、1942年には株式会社へと組織変更しました。その後、1952年にはイサミ足袋株式会社となり、1958年にはイサミ衣料品工業株式会社を経て、1990年に現在の社名へと改称。この間、事業領域を拡大し、学校制服や体操着の製造にも進出しました。特に1959年から製造を開始した体操着は、登録商標「SUMMY」（サミー）として広く認知されるブランドへと成長を遂げました。

時代の変化に対応する戦略：提携とドラマとの関わり

イサミコーポレーションは、時代の変化に柔軟に対応するため、積極的に他社との連携を図ってきました。2003年には青柳スクールメイト株式会社と提携（同社は2017年11月22日に登記記録閉鎖）。また、2017年に放送された人気テレビドラマ『陸王』では、行田市の工場がロケーション撮影に使用され、「こはぜ屋」の外観として劇中に登場。同社の歴史と地域との繋がりを象徴する出来事となりました。

現在と未来：地域社会への貢献

現在、イサミコーポレーションは埼玉県行田市の本社に加え、東京都渋谷区、群馬県伊勢崎市に営業所を、埼玉県行田市の2ヶ所、新潟県新発田市、そしてタイ王国に工場を構え、グローバルな展開を進めています。学校制服や企業制服、体操着、足袋など、多様な衣料品の製造販売を通して、地域社会の発展に貢献し続けています。これからも、伝統と革新を融合させながら、日本の繊維産業をリードする企業として、更なる発展を目指していくことでしょう。

事業所一覧

本社：埼玉県行田市向町2番6号
営業所：東京都渋谷区、群馬県伊勢崎市
* 工場：埼玉県行田市（2ヶ所）、新潟県新発田市、タイ王国（スポーツ衣料）

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