イタウ・ウニバンコ

イタウ・ウニバンコ・ホールディングについて

イタウ・ウニバンコ・ホールディング（Itaú Unibanco Holding S.A）は、ブラジルのサンパウロを本拠地とする銀行グループであり、南半球で最大の金融機関の一つです。2008年に、イタウとウニバンコの合併によって誕生し、約450億レアル（約2.1兆円）に上る株主資本を持ち、強固な経営基盤を築いています。また、その優れた収益性、流動性、キャッシュフローの創出能力、リスクマネジメントのスキルが評価されています。

イタウ・ウニバンコは、ブラジル国内のリテール事業で約11%の市場シェアを占めるなど、非常に影響力を持っており、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイにも支店を展開しています。さらに、国際展開も進めており、ニューヨーク、ロンドン、リスボンにも事業所を持っています。日本国内においても、2004年には東京駐在事務所を支店に昇格させた、ブラジルの民間銀行として初めての実績を持ちます。2006年には、バネスパ銀行の東京支店から預金と送金業務を譲受し、顧客基盤を拡大しました。

歴史的な背景

イタウの歴史は1945年にまでさかのぼります。1960年代から1970年代にかけては積極的に合併を重ね、その後も1980年代から1990年代にかけて、小規模な銀行を次々と統合し、業界内での存在感を増していきました。1979年にはニューヨークに初の海外支店を開設し、1984年にはこの出張所が支店に昇格しました。

1995年には、クレディ・リヨネからBFBを買収しプライベートバンキング市場にも進出しました。また、1994年には、イタウ・ヨーロッパやイタウ・アルゼンチンなどの子会社を設立し、海外業務の強化を図りました。1998年にはアルゼンチンのBanco Del Buen Ayreを買収し、業界での地位を更に固めました。

近年の展開

2006年には、ボストン銀行のブラジル支店を買収し、そのブランディングは消滅しました。この時、ウルグアイやチリでの業務も引き継いので、国際的な持ち株比率を高めることに成功しました。

2008年11月2日には、ブラジルにおいて第3位の銀行であるウニバンコとの合併を決定し、イタウ・ウニバンコと新たに社名を改称しました。これにより、イタウ・ウニバンコはブラジルの民間銀行としてのリーダーシップをさらに強化できました。2009年8月22日には、保険分野においてポルト・セグロとの業務協定を結び、イタウ・ウニバンコの顧客に新たな保険商品を提供する仕組みを整えました。

しかしながら、近年日本市場からの撤退が進み、2014年にはリテール業務から撤退し、最終的に2020年2月28日に日本での事業は終了しました。日本での活動はブラジル銀行への顧客移管を含む形で行われました。

まとめ

イタウ・ウニバンコ・ホールディングは、多くの合併や買収を経て、国際的な金融機関として成長し続けている銀行グループです。ブラジル国内外での幅広い展開に加え、顧客に求められる金融サービスを提供し続ける姿勢が、その成功のカギとなっています。

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