イタリアは呼んでいる

『イタリアは呼んでいる』（原題:The Trip to Italy）は、2014年に公開されたイギリス発のコメディ映画です。前作『スティーヴとロブのグルメトリップ』の大ヒットを受け、製作された待望の続編作品で、シリーズ第2弾にあたります。監督は前作に引き続きマイケル・ウィンターボトム、主演はスティーヴ・クーガンとロブ・ブライドンが務め、彼らの絶妙な掛け合いと、美しいイタリアの風景が魅力の作品として高い評価を得ています。

本作では、新聞社の依頼を受けたスティーヴとロブが、イタリア各地を巡りながらグルメ紀行を繰り広げます。ピエモンテ地方からカプリ島まで、イタリア半島の各地を旅する中で、彼らは絶品料理を堪能するだけでなく、キャリアや家庭生活、人生について深く考えさせられる出来事にも遭遇します。

豪華な食事、息を呑むような美しい景観、そして、時にユーモラスで、時にシリアスな二人の会話は、観客をイタリアの旅へと誘います。旅行を通して、彼らは自分自身を見つめ直し、友情を深めていきます。

キャストは、スティーヴ・クーガンとロブ・ブライドンが自身を演じ、脇を固めるのはクレア・キーラン、ロージー・フェルナー、マルタ・バリオ、ティモシー・リーチなど実力派俳優陣です。彼らの自然体で魅力的な演技も、本作の魅力の一つと言えるでしょう。

映画の製作は2013年に開始され、同年5月には続編製作の報道、6月にはIFCフィルムズによる全米配給権獲得と、順調に準備が進められました。2014年1月にはサンダンス映画祭でプレミア上映され、その後、ティーザー・トレーラー、オフィシャル・トレーラー、そして冒頭5分間の映像が公開され、大きな話題を呼びました。

公開後は批評家から高い評価を受けました。Rotten Tomatoesでは131件のレビューで87%という高い支持率を獲得し、平均点は7.27点と、質の高い作品であることが示されています。Metacriticでも加重平均値75/100と、批評家からの高い評価がうかがえます。批評家の見解は、「前作ほどの新鮮味はないかもしれないが、それでもなお面白い続編である」と総括されており、シリーズファンだけでなく、初めて本作を観る観客にも十分に楽しめる作品であると言えるでしょう。

『イタリアは呼んでいる』は、単なるグルメ旅行記にとどまらず、人生の様々な側面をユーモラスに、そして深く描いた作品です。美しい映像、魅力的なキャスト、そして考えさせられるストーリーが、多くの観客を魅了し続けています。そして、この成功を受けて、2016年には続編の製作が発表され、2017年には『スペインは呼んでいる』がトライベッカ映画祭でプレミア上映されました。シリーズの今後の展開にも期待が高まります。

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