イナシオ・コルタバリア

イナシオ・コルタバリア・アバラテギ

イナシオ・コルタバリア・アバラテギ（Inaxio Kortabarria Abarrategi）は、1950年7月31日にスペインのギプスコア県、アラサーテ/モンドラゴンで生まれた元サッカー選手です。ポジションはディフェンダーで、特にセンターバックとして知られています。全キャリアをレアル・ソシエダ一筋で過ごしたワン・クラブ・マンであり、特に1970年代から1980年代にかけては主将としてチームを牽引しました。

クラブキャリア

コルタバリアはレアル・ソシエダのカンテラで育ち、その後数年 Bチームのサン・セバスティアンCFでプレーをした後、1970-1971シーズンにトップチームに昇格しました。その後の14シーズンに渡って、彼はプリメーラ・ディビシオンで355試合に出場し、16得点を記録。また、全公式戦を通じては合計442試合に出場し、22得点を挙げました。

彼のプレースタイルは、しなやかでありながらも非常に安定した守備力を誇り、特にセットプレー時には攻撃にも積極的に参加しました。コルタバリアは、レアル・ソシエダの歴史において最高のキャプテンの一人と見なされ、ルイス・ミゲル・アルコナーダやヘスス・マリア・サモラなどの有名なチームメイトと共にプレーしていました。

レアル・ソシエダとしては、彼が主将のもと、1979-1980シーズンにリーグの2位に入るなど、成績を残しました。特に1980-81シーズンにはリーガを制覇し、さらには1982年のスーペルコパ・デ・エスパーニャでも優勝を果たしています。また、UEFAチャンピオンズカップ1982-83では準決勝進出を果たすなど、数々の実績をアピールしました。

特に1980-81シーズンの最終節では、重要なスポルティング・デ・ヒホン戦で先制点を挙げ、この試合は2-2の引き分けとなりつつ、ソシエダのリーグ初優勝を決定づけました。連覇を果たした1981-82シーズンには、キャリア最高の6得点を記録しています。

コルタバリアは1984-1985シーズンに引退しましたが、その頃には8歳年下のアグスティン・ガハテの台頭により出場機会が減少し、他の若いライバルとも競い合う辛い状況にありました。

代表キャリア

国際舞台でもコルタバリアは活躍しました。スペインA代表と五輪代表としてそれぞれ4試合に出場しましたが、得点はありません。彼の代表デビューは1976年5月22日のUEFA欧州選手権予選での西ドイツ戦でしたが、この試合は0-2で敗戦しました。その後、1977年3月27日のハンガリー戦が代表としての最後の出場となりました。彼は当時のスペインで最も優秀なディフェンダーの一人と目されながらも、以降は代表に呼ばれることはありませんでした。

さらに、コルタバリアはバスク代表にも親善試合で2試合出場しています。

政治的スタンス

コルタバリアの代表選考に対し異議を唱える声もありましたが、彼はバスク人選手の中で独自の政治的見解を持っていました。彼はバスク独立の理念を理由に、スペイン代表への選出を明確に拒否し続けました。1976年12月5日のバスク・ダービーでは、アスレティック・ビルバオの主将と共にバスク民族主義のシンボルであるイクリニャの旗を掲げ、当時の社会情勢を反映した行動が高く評価されました。

タイトル

• - プリメーラ・ディビシオン: 2回 (1980-1981, 1981-1982)
• - スーペルコパ・デ・エスパーニャ: 1回 (1982)

コルタバリアのサッカーキャリアは、彼の卓越した技術とリーダーシップによって彩られ、多くのファンに愛され続けています。

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