イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ

イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ

「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」は、パティ・ラベルによる1998年のソロアルバム『ビー・ユアセルフ』の主導楽曲であり、1989年公開の映画『007 消されたライセンス』の主題歌でもあります。この楽曲は、著名なソングライター、ダイアン・ウォーレンが作詞・作曲を手がけ、女性の愛する人に訴える視点で描かれています。

曲の背景とリリース

歌曲が主題歌に選ばれたことで、その知名度は急上昇しました。ビルボードホット100で79位、ホットR&B/ヒップホップチャートで10位、ホットアダルトコンテンポラリーでは11位を記録するなど、一定の成功を収めました。しかしながら、リリース当初はあまり注目されず、真の注目を浴びたのは、セリーヌ・ディオンがカバーした1992年のことでした。

ミュージックビデオが撮影された際、ラベルは姉の死という深い悲しみに直面しました。彼女の姉は肺癌で49歳で亡くなり、その撮影日は姉の葬式の翌日という重い日程でした。このため、彼女が黒服を着て教会で歌うシーンは、楽曲のメッセージに深い感情を加えています。悲しみに暮れるラベルの姿が強調され、視聴者に強い印象を残しました。

セリーヌ・ディオンのカバー

セリーヌ・ディオンはこの曲を「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」として自身のアルバム『セリーヌ・ディオン』から発売しました。彼女のバージョンは、アメリカで1992年にリリースされ、ビルボードホット100で4位、アダルト・コンテンポラリーチャートで3週間連続1位を記録します。また、カナダでのシングル・セールスでは3位を達成し、ラジオでは1位を記録するなど、その成功を収めました。

ディオンのカバーは非常に好評を博し、彼女は楽曲の意義や感情を再解釈しました。ミュージックビデオはドミニク・オーランドの監督により製作され、撮影場所はカリフォルニア州のチャツワースとハリウッドでした。

リリース後の評価

この曲は公開後も様々なアルバムに収録されています。例えば、ディオンのベストアルバム『ザ・ベリー・ベスト』や『マイ・ラヴ：エッセンシャル・コレクション』などに含まれ、多くのファンに支持されています。このように、「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」は、時間が経つにつれてその評価が高まり、両アーティストの音楽キャリアの重要な一部となっています。

曲の収録内容については、アメリカ版CDシングルには「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」（3:55）と「哀しみのハートビート」（4:33）が収録されています。世界版CDシングルでは「愛を盲目に」（4:35）も併せて収録されています。また、オーストラリア／ヨーロッパ版CDマキシシングルにはこれらに加えて「ハーフウェイ・トゥ・ヘヴン」（5:05）も含まれています。

結論

この楽曲は、愛と喪失、そして強い感情を持ったメッセージを伝えるもので、パティ・ラベルとセリーヌ・ディオンの両者によって、異なる解釈と表現で引き継がれています。音楽の力がどれほど強いかを示すこの曲は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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