イリソ電子工業

イリソ電子工業株式会社の概要

イリソ電子工業株式会社（IRISO Electronics Co.,Ltd.）は、日本に本社をJ置く企業であり、コネクタやソケットなどの精密電子機器を製造・販売しています。この企業は、神奈川県横浜市港北区に本社を置き、東京証券取引所の第一部に上場していることからも、その業界内での地位の確立が伺えます。

創業の背景

イリソの創業者、佐藤定雄は1937年に秋田県で生まれ、農業を営む家族の下で育ちました。彼は教育を受けた後、東京都の皮革工場で働き、その後も電機業界への展開を試みました。1957年にはテレビチューナー製造の会社に入社しましたが、彼のキャリアはその後の倒産により予想外の方向へ向きました。この挫折を経て、佐藤氏は1963年、狭山市に「佐藤製作所」を設立し、コネクタ製造への道を開くことができました。そして1966年にはイリソ電子工業株式会社として法人化されます。

事業の拡大とグローバル展開

創業当初は下請け工場として活動していましたが、過酷な労働環境からの脱却を目指し、自社で製造を行う決断を下しました。1975年、コネクタの基礎となるピンヘッダーの製造を開始し1977年には本社を川崎市に移転しました。これにより、イリソはコネクタ業界での存在感を増していくこととなります。

また、イリソは国内外に生産拠点を開設し、現在では中国、ベトナム、フィリピンに工場を有しています。これにより、効率的な生産体制を構築し、グローバルな需要にも応える体制を整えました。たとえば、1993年には上海に現地法人を設立し、中国市場への進出を果たしました。

秋田工場の新設

2024年には新たに秋田工場が稼働予定で、これによりさらなる生産能力の拡張が見込まれています。この新工場は約50億円の投資を行い、年間6億個のコネクタを生産する計画です。秋田県を選んだ理由は、自然災害が比較的少ないことに加え、創業者の故郷であるところからの地理的な繋がりも考慮されています。

将来の展望

イリソ電子工業は今後も技術革新を続けつつ、国際的な競争力を高めていく方針です。また、事業の展開に伴い、持続可能な経営にも力を入れ、環境への負荷を軽減する取り組みも進めています。今後の成長を支える人財の育成や技術力の向上も重要な課題です。

このように、イリソ電子工業株式会社は時代の変化に柔軟に対応しながら、より良い製品を提供し続けることで、業界内でのプレゼンスを高めていくことを目指しています。

もう一度検索