イリル・メタ

イリル・メタ

イリル・メタ（Ilir Meta）は、1969年3月24日生まれのアルバニアの政治家です。アルバニア大統領（第7代）、首相（第31代）、外務大臣を歴任し、現在は無所属として活動しています。アルバニア語、英語、イタリア語に堪能です。

経歴

スクラパルというアルバニアの小さな町で生まれたメタは、ティラナ大学で経済政治学を学びました。1990年代に政界に進出し、アルバニア社会党に入党。1999年には首相に就任し、2001年に議会で承認されました。しかし、同じ社会党のファトス・ナノとの対立が激化し、首相を辞任しました。

2004年には社会党を離党し、統合社会主義運動を設立。2013年には、連携していたアルバニア社会党が議会選挙で勝利したことを受け、自身はアルバニア議会議長に就任しました。2017年4月には、議会によって大統領に任命され、妻のモニカ・クリマエディに党首の座を譲りました。

2019年にアルバニア地震が発生した際には、復興作業に尽力したイスラエル国防軍の兵士に対し、感謝の意を込めて勲章を授与しました。

2021年4月25日に行われた議会選挙では、エディ・ラマ首相率いる与党・アルバニア社会党が過半数の74議席を獲得し勝利しましたが、メタがこの選挙に関与したのは違憲であるとして、アルバニア議会は大統領弾劾裁判を開始しました。同年6月9日には弾劾訴追案が可決され、審議は憲法裁判所に委ねられました。しかし、2022年2月16日、憲法裁判所は弾劾裁判で示された証拠は憲法上の重大な違反には当たらないと判断し、メタの大統領解任を覆しました。2022年7月24日に任期満了で大統領を退任しました。

私生活

メタはセルティックFCの熱狂的なファンであり、サポーターズクラブを設立したほどです。妻のモニカ・クリマエディは国会議員であり、1998年に結婚しました。2人の娘と1人の息子がいます。

イリル・メタは、アルバニアの政治において重要な役割を果たしてきた人物であり、その政治手腕と国際的な活動は注目に値します。また、セルティックFCへの熱狂的な愛情を持つ一面も持ち合わせています。

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