イングリッド -ネットストーカーの女-

『イングリッド -ネットストーカーの女-』の概要

『イングリッド -ネットストーカーの女-』（原題: Ingrid Goes West）は、2017年に公開されたアメリカのドラマ映画です。マット・スパイサーが監督を務め、オーブリー・プラザが主演を担当しています。日本では劇場公開は行われていませんが、Amazonプライム・ビデオやNetflixで視聴可能です。

ストーリーの背景

物語はペンシルベニア州を舞台に、心の不安定な女性イングリッド・ソーバーンが主人公です。彼女はInstagramでフォローしているシャーロットが結婚することを知り、自分が招待されていないことに激怒してしまいます。結婚式会場に乗り込むと、感情を抑えきれず催涙スプレーを使ってしまう事態に。結果、彼女は精神病院で治療を受けることになります。

自己再生の旅

退院後、イングリッドはファッションインフルエンサー、テイラー・スローンに出会います。彼女に憧れるあまり、亡き母の遺産を使ってロサンゼルスに引っ越します。新しい環境でイングリッドは脚本家志望のダンと出会い、彼から家を借りることになりました。テイラーと友達になることを真剣に考えるイングリッドは、自らの見た目をテイラーに似せるよう努力します。

友情と執着

テイラーとの接点を作るため、イングリッドは偶然を装って彼女に接触を図りますが、次第にその想いが歪んでいきます。ある日、イングリッドはテイラーの犬を誘拐し、犬を返す見返りにテイラーにディナーに招待されます。イングリッドはテイラーとの関係を深めるため、ダンを伴い様々なイベントに参加しますが、心の奥底では彼女に対する嫉妬心を抱き続けます。

陰謀の連鎖

物語は徐々に緊迫感を増していきます。イングリッドが偶然スマートフォンを落とし、その中に保存されたテイラーに関する写真が見つかります。テイラーの弟ニッキーに脅迫されるイングリッドは、次第に窮地に追い込まれ、極端な行動に出始めます。彼女の衝動は彼女自身と周囲の人々に深刻な影響を及ぼし、物語は思いもよらない方向へと進んで行くのです。

評価と反響

本作は批評家からの評価が高く、映画批評サイトのRotten Tomatoesでは批評家支持率83%、平均点7.13を記録しています。また、Metacriticでも71点という加重平均値を得ています。特に主演のオーブリー・プラザとエリザベス・オルセンの演技が絶賛されており、現代社会に対する鋭い洞察を提供する作品として評価されています。今年の第33回インディペンデント・スピリット賞では新人作品賞を受賞するなど、多くの注目を集めています。

この映画はSNS時代の人間関係の歪みや、自己確認の重要性をリアルに描き出す一作。観る者にさまざまな感情を抱かせることでしょう。

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