インサイダーズ/内部者たち

『インサイダーズ／内部者たち』

『インサイダーズ／内部者たち』（原題：내부자들）は、2015年に公開された韓国映画で、社会派サスペンスのジャンルに属します。この映画は、韓国国内での観客動員数において歴代最高記録を樹立した作品であり、特にR指定の映画としても知られています。また、日本ではR15+指定となっています。

映画の原作は、作家ユン・テホによる同名のウェブ漫画で、彼の作品には『黒く濁る村』なども含まれています。この漫画の連載はわずか3か月で中止となりましたが、監督のウ・ミンホが自身の手で脚本を担当し、そのストーリーを映画として再現しました。

ストーリーの概要

本作では、財閥系自動車会社「ミレ自動車」のオ会長（キム・ホンパ）が展開する権力闘争が描かれます。オ会長は、大統領選挙を控える議員チャン・ピル（イ・ギョンヨン）に裏金を渡し、政界への影響力を強めようとしています。その裏側には新聞社の主幹であるイ・ガンヒ（ペク・ユンシク）が存在し、彼が悪事を取り仕切る役割を果たしています。

物語は、ガンヒの指示のもとで働くチンピラ、アン・サング（イ・ビョンホン）を中心に展開します。サングは、裏金の証拠となる大事なファイルを手に入れ、議員を脅迫しようと試みます。しかし、その計画は失敗に終わり、彼は自らの腕を切り落とされるという厳しい罰を受けます。ここからサングは復讐を誓い、財界、政界、そしてメディアにまつわる大スキャンダルの暴露を目指すことになります。

一方、裏金の証拠を追っていた検事ウ・ジャンフン（チョ・スンウ）は、サングに証拠ファイルを奪われるという窮地に陥ります。彼は自身が左遷されるも、サングがファイルのコピーを持っていると確信し、彼に復讐を持ちかけるのです。こうした二人の駆け引きが、映画全体の緊張感とサスペンスを生み出しています。

主なキャスト

• - アン・サングを演じるのは、名優イ・ビョンホン。
• - ウ・ジャンフン役にはチョ・スンウがキャスティング。
• - イ・ガンヒ役はペク・ユンシク。
• - チャン・ピル役にはイ・ギョンヨンが務めています。
• - オ・ジョンス役にはキム・ホンパが登場。
• - その他のキャストにはチョ・ジェユン、ペ・ソンウ、キム・デミョンなどが名を連ねています。

受賞歴

本作はリリース当年、数々の映画祭で評価を受けました。特に、イ・ビョンホンは主演男優賞として第10回アジア・フィルム・アワードや第37回青龍映画賞を受賞しました。また、最優秀作品賞も多くの映画賞で獲得し、映画自体の評価を高めました。更に、監督のウ・ミンホも様々な賞でその才能を評価されています。

『インサイダーズ／内部者たち』は、単なるサスペンスにとどまらず、韓国社会の権力構造や腐敗を鋭く描写した作品として、多くの人々に強い印象を与える映画となっています。

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