インスピレーションクイズ

インスピレーションクイズ

『インスピレーションクイズ』は、1967年5月6日から1969年9月27日まで、NET系列で放送されていたクイズ番組です。この番組は、NETテレビ（現在のテレビ朝日）が制作し、西武百貨店が単独でスポンサーを務めていました。放送日は毎週土曜日の19:00から19:30までの30分間で、多くの視聴者に親しまれました。

このクイズ番組の特筆すべき点は、視聴者参加型であることです。出題される問題は、「一瞬頭にひらめくもの」や「パッと心に思いつくもの」など、直感力や連想力を駆使して解答するスタイルが特徴でした。出題形式は多岐にわたり、全10セクションの問題や「ノイズセクション」や「ナンバーセクション」などがあり、多様性に富んでいました。解答者たちは、レギュラー出演者であるナンセンストリオが演じる寸劇やジェスチャーを見ながら、30秒の制限時間内に解答しなければなりませんでした。

また、解答席前のスライディングボードは、時間の区切りを明示するために5秒ごとにランプが点灯していました。最初の5秒以内の正解者には3点が与えられ、次の10秒以内では2点が付与されますが、それ以降の正解には得点が与えられませんでした。この得点は、1点ごとに1,000円として計算されており、競争が盛り上がる要因となっていました。

初代司会者は三田村元氏で、次の2代目司会者にはロイ・ジェームス氏が起用されました。また、アシスタントを務めたレモンレモンズも番組の活気を支える重要な存在でした。

『インスピレーションクイズ』は、視覚や聴覚を使ったクイズが多いため、視聴者は画面越しに解答を考える楽しさがありました。このような新鮮なクイズ形式は、参加者と視聴者の間に強いインタラクションを生み出し、番組の人気を支える一因となりました。

この番組は1969年には放送100回を迎え、その記念としてNETテレビの広報誌『テレビ・メイト』にスチル写真が掲載されるなど、多くの人々に愛された番組でした。独特のスタイルと仕組みは、視聴者に楽しさを提供し、また忘れがたい思い出を生むものでした。今でも当時の雰囲気やクイズ形式が懐かしいと思い出されることが多く、クイズ番組の金字塔として語り継がれています。

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