インタースプートニク

インタースプートニク（Intersputnik International Organization of Space Communications）は、1971年11月15日にソビエト連邦と東ヨーロッパを中心とした8つの社会主義国（ポーランド、チェコスロバキア、東ドイツ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、モンゴル、キューバ）によって、モスクワで創設された国際的な衛星通信組織です。

その設立の背景には、当時、西側諸国が主導していた国際通信衛星機構（インテルサット）に対抗し、社会主義圏における衛星通信インフラを確立するという明確な目的がありました。設立当初のメンバー国は、ソビエト連邦を中心とした社会主義国家群でしたが、その後、多くの国々がメンバーとして加わり、国際的な組織へと発展しました。特に、ドイツ民主共和国の解体後は、後継国家であるドイツもメンバーに加わっており、2008年の時点では25カ国が加盟しています。

当初、政治的な背景の強い組織として設立されたインタースプートニクですが、冷戦終結後、組織の運営方針は大きく転換し、商業組織へと変貌を遂げました。現在では、軌道上に12個の衛星と41個のトランスポンダを所有・運用し、世界中の通信ニーズに応えるサービスを提供しています。

また、インタースプートニクは、国際的な宇宙開発企業との連携も積極的に行っています。その中でも特筆すべきは、1997年6月にロッキード・マーティン社と共同で設立したジョイントベンチャー「ロッキード・マーティン・インタースプートニク」です。この合弁会社は、同名の通信衛星の製造と運用を担っており、インタースプートニクの衛星通信事業における重要な役割を果たしています。

インタースプートニクの活動は、衛星通信技術の発展に大きく貢献しており、特に、社会主義圏の国々にとっては、独自の通信インフラを構築する上で、重要な役割を果たしました。現在では、商業的な組織として世界中の通信ニーズに応えるサービスを提供しており、グローバルな通信ネットワークにおいて重要な役割を担っています。

メンバー国

設立当初のメンバー国は、以下の通りです。

ソビエト連邦
ポーランド
チェコスロバキア
東ドイツ
ハンガリー
ルーマニア
ブルガリア
モンゴル
キューバ

その後、多くの国々がメンバーに加わっています。

関連項目

インターコスモス
ユーテルサット
インマルサット
インテルサット
通信衛星

外部リンク

インタースプートニク公式サイト
SatNews.com インタースプートニク記事
Pravda.ru インタースプートニク記事
国連宇宙会議でのインタースプートニクに関するスピーチ
mlesat.com インタースプートニク関連情報
DLR(ドイツ航空宇宙センター)の歴史資料

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