インターネットの殿堂

インターネットの殿堂とは

インターネットの殿堂（Internet Hall of Fame）は、インターネットソサエティ（ISOC）が、インターネットの発展と進歩に大きく貢献した個人を表彰する制度です。これは、ISOC設立20周年を記念して2012年に創設された、生涯業績を称える賞です。

概要

この殿堂の目的は、インターネットの世界的な発展と進歩に顕著な貢献をしてきた先見性のある人物、リーダー、そして指導者たちを広く社会に認知させることです。選考プロセスは、誰でも推薦が可能であり、最終的な候補者はインターネット業界の専門家で構成された諮問委員会によって決定されます。

歴史

2012年4月23日、スイスのジュネーブで開催されたISOCのグローバルINETカンファレンスで、最初の殿堂入り者33名が発表されました。

翌2013年には32名が選出され、ドイツのベルリンで授賞式が行われました。当初、授賞式はイスタンブールで開催される予定でしたが、トルコ国内での反政府運動の影響で変更されました。

2014年には24名が選出され、香港でのイベントで発表されました。

その後、2015年と2016年には選出が行われませんでしたが、これはプログラムの方向性を見直すため諮問委員会が設置されたためです。この委員会が今後の受賞者選考を担うことになりました。

2017年9月18日には、インターネットの前身であるARPANETを通じて最初のメッセージが送信された場所であるカリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）で、第4回目の殿堂入り者が発表されました。

2019年9月27日には、コスタリカのサンホセで第5回発表が行われ、新たに11名が殿堂入りしました。この時、ラリー・アーヴィング氏がアフリカ系アメリカ人として初めて殿堂入りを果たしました。

2021年には、2月に推薦受付が開始され、同年12月14日にオンラインで発表と授賞式が行われました。

受賞者カテゴリー

当初、受賞者は以下の3つのカテゴリーに分類されていました。

パイオニア（Pioneers）: インターネット黎明期の設計と開発に重要な役割を果たした人々。
グローバル・コネクター（Global Connectors）: インターネットの世界的普及と利用に大きく貢献した人々。
* イノベーター（Innovators）: 技術、商業、政策の進歩を牽引し、インターネットの発展を促進した人々。

2017年にはパイオニア部門の発表がなくなり、2019年以降は全ての受賞者が部門に関わらず「インダクティ（Inductees）」として発表されるようになりました。



受賞者リストは、公式ウェブサイトや関連文献で確認できます。



インターネットの殿堂は、その発展を支えてきた多くの人々の功績を称え、インターネットの歴史を語る上で非常に重要な役割を果たしています。

その他

公式ウェブサイトでは、過去の受賞者の詳細な情報や、選考プロセスに関する情報が提供されています。

また、Wired誌が2012年に掲載した、殿堂入りした人々のインタビュー記事も参考になります。

これらの情報を通じて、インターネットがどのように発展し、今日に至るのかを知ることができます。

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