インド沿岸警備隊

インド沿岸警備隊について

インド沿岸警備隊（Indian Coast Guard）は、インドの海域における安全を確保するために設立された法執行機関です。1978年8月19日に正式に設立され、その前段階として1977年1月より、インド海軍の支援を受けながら準備が進められました。設立当初は、海軍から移管された7隻の艦艇が唯一の装備でしたが、現在では約93隻の艦艇と約65機の航空機を保有しています。

拡大と発展

現在、インド沿岸警備隊はその規模を大幅に拡大しています。現在、156隻の艦艇が発注または建造中であり、航空機の数も100機を目指しています。また、人員についても今後2～3倍の増員が計画されています。これにより、広大なインドの海岸線に対応できる体制が整いつつあります。

主要な業務

インド沿岸警備隊の主な任務は、海上および沿岸地域における治安維持です。これは密輸船や密漁船などの違法行為の撲滅、海難救助活動、海洋汚染の防止と除去を含んでいます。また、戦時においてはインド海軍への支援も行うなど、多様な役割を果たしています。特に、7000kmを超える長大なインド亜大陸の海岸線にわたる広い海域を担当し、その責任は非常に重要です。

組織構成

インド沿岸警備隊は国防省の傘下に位置づけられており、その司令部はニュー・デリーに設置されています。管轄海域は五つのセクターに分かれており、それぞれに管区本部があります:

1. アンダマン・ニコバル管区（ポートブレア）
2. 北東管区（コルカタ）
3. 東部管区（チェンナイ）
4. 北西管区（ガンディーナガル）
5. 西部管区（ムンバイ）

また、沿岸沿いには42の基地と15の航空基地が配置され、効率的な運営が行われています。

装備と訓練

インド沿岸警備隊の装備は、艦艇や航空機だけでなく、地上の海岸警備施設や消防設備など、多岐にわたります。海上でのミッションを遂行するために必要な高度な技術や訓練を行い、常に海の安全に貢献しています。特に、幹部候補生の育成においてはインド海軍と密接に連携しており、専門的な訓練を受けることで優れた人材を育成しています。

まとめ

インド沿岸警備隊は、海洋治安維持のための多様な任務を担い、国の海を守る重要な機関です。その活動は国内外の犯罪への対処や、自然災害時の救助活動にも繋がっており、今後もその役割が拡大することが期待されます。インドの海洋安全保障の要として、今後の進展が注目されます。

もう一度検索