インフィニティ・M

インフィニティ・Mの歴史

インフィニティ・Mは、日産自動車の高級車ブランドによって開発されたモデルです。1990年から2014年にわたる数世代の変遷を経て、常に革新を追求し続けました。本記事では、各世代の特性や進化について詳しく解説します。

初代 M30 (1990年-1992年)

初代のM30は、1990年に登場しました。これは、インフィニティの初のセールス車両の一部として、Q45と共に販売が開始された2ドアクーペです。こちらはレパード（F31型）の姉妹車であり、VG30Eエンジンを搭載していました。1991年からは、ASC社との共同開発によるコンバーチブルモデルが追加され、選択肢が拡がりました。

販売は1992年に終了しましたが、その間に発表された姉妹車のJ30は、セダンのみのバリエーションとなりました。M30は全モデルにサンルーフが標準装備されており、充実した装備が特徴でしたが、販売は低迷し、インフィニティの中でも最も売れなかったモデルとされています。特に、バンパーに装備されたソナーサスペンションIIは、路面状況に応じた性能調整が可能であり、スポーツモードとコンフォートモードの選択が可能でした。生産は日産自動車の追浜工場で行われました。

2代目 M45 (2003年-2005年)

次に登場したのは、M45です。このモデルは2003年に発売され、約10年ぶりにMの名称が復活しました。初代モデルとは異なり、セダンとして設計されており、Y34型セドリック/グロリアを基に製造されました。VK45DEエンジンを搭載し、販売においてはコストを抑えつつ、競合であるレクサス・GSを上回る動力性能を目指しました。しかし、地味な印象のデザインは北米市場で受け入れられず、販売は振るわない結果となりました。生産は追浜工場から栃木工場に移管され、その後もM35/45が同工場で製造されました。

3代目 M (2005年-2010年)

2005年には、3代目が登場しました。これはY50型フーガを基盤としたセダンであり、V8エンジンモデルが追加されたのも特徴的です。M45スポーツパッケージも用意され、評価も高まっていきました。特に、各種メディアにおいて競合他社のブランドと比較して優れた評価を得ており、2007年のマイナーチェンジではデザインが一新されました。この世代では、北米市場において高い人気を誇りました。

4代目 M (2010年-2014年)

2010年には4代目Mが発表され、新たに優れたエンジンを搭載するなど大幅な刷新が行われました。V6 3.7LエンジンとV8 5.6Lエンジンが選択可能で、欧州市場でも販売が展開されました。2012年にはハイブリッドモデルM35hのロングホイールベース版も発表されました。この世代のモデルは、その後ネーミング規則が変更され、2014年以降は「インフィニティ・Q70」として知られるようになります。

終わりに

インフィニティ・Mは日産自動車による高級車の象徴として、各時代のニーズに応じた進化を遂げてきたモデルです。各世代において異なる特性を持ち、世界中のドライバーに愛されてきました。今後も高級車としての地位を保ち続けることでしょう。

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