イン・コンサート (デュオ・ライヴ)
『イン・コンサート (デュオ・ライヴ)』は、革新的な
ジャズピアニストである
チック・コリアと
ハービー・ハンコックによるライブアルバムです。このアルバムは
1978年に録音され、
1979年に
ポリドール・レコードからリリースされました。元は2枚組のLPとして発表されましたが、その後再発されたCDでは、「処女航海」と「ラ・フィエスタ」に編集が加えられた1枚の形でまとめられています。
背景
このアルバムは、キーボードの達人たちが
1978年1月から2月に行ったデュオツアーの一環として制作されました。ツアー中のライブパフォーマンスの一部は、
ハービー・ハンコックのレーベル、
コロムビア・レコードから『イン・コンサート』(原題:An Evening with Herbie Hancock and Chick Corea)として、
1978年11月にリリースされました。その後、コリアが所属していた
ポリドール・レコードから本作が発表されており、収録曲の中にはコロムビア盤にも異なる演奏が存在します。特に、LPのサイド3にはコリア独自のソロ「ブーケ」が収録されている点も注目です。
反響と評価
このアルバムは、アメリカの
Billboard 200総合アルバムチャートで175位を記録しました。音楽評論家リチャード・S・ギネルは、
オールミュージックで本作に5点満点中4.5点を付け、「コロムビア盤よりもクラシック音楽の要素が強調されている」と高く評価しました。コリアとハンコックの才覚が光るこの作品は、双方のテクニックと独自のスタイルが衝突し、ハーモニーを生み出す瞬間が多く、リスナーに深い感動を与えます。
収録曲
アルバムには以下の曲が収められています。特に特記がない場合、楽曲は
チック・コリアによって作曲されています。
LP
- ホームカミング - "Homecoming" - 19:10
- オスティナート(ミクロコスモスより) - "Ostinato (From Mikrokosmos for Two Pianos, Four Hands)" (Béla Bartók) - 2:37
- ザ・フック - "The Hook" (Chick Corea, Herbie Hancock) - 13:15
- ハービーズ・イントロ・オブ・チック - "Herbie's Intro of Chick" - 0:41
- ブーケ - "Bouquet" - 18:13
- 処女航海 - "Maiden Voyage" (H. Hancock) - 10:42
- ラ・フィエスタ - "La Fiesta" - 16:45
CD
- - ホームカミング - "Homecoming" - 19:11
- - オスティナート(ミクロコスモスより) - "Ostinato" (B. Bartók) - 3:01
- - ザ・フック - "The Hook" (C. Corea, H. Hancock) - 13:30
- - ブーケ - "Bouquet" - 19:22
- - 処女航海 - "Maiden Voyage" (H. Hancock) - 8:25
- - ラ・フィエスタ - "La Fiesta" - 8:09
参加ミュージシャン
この作品には、以下の注目のミュージシャンが参加しています。
『イン・コンサート (デュオ・ライヴ)』は、
ジャズの名演をお楽しみいただける素晴らしいアルバムです。コリアとハンコックの独特なアプローチが織りなす、音楽的な対話は聞く者を引き込みます。