イン・ザ・プレゼント〜ライヴ・フロム・リヨン

『イン・ザ・プレゼント〜ライヴ・フロム・リヨン』は、プログレッシブ・ロックの重鎮イエスのライブ・アルバムです。2009年から2010年にかけて行われた「イン・ザ・プレゼント」ツアーから、2009年のフランス・リヨンでのライブ演奏が収録されています。

このアルバムは、ジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンの脱退後、新たなラインナップで臨んだツアーの記録として重要な意味を持ちます。シンガーにはベノワ・ディヴィッド、キーボーディストにはリック・ウェイクマンの実子であるオリヴァー・ウェイクマンが加入し、新たな息吹を吹き込んでいます。

アルバムのジャケットデザインは、前作のスタジオ・アルバム『フライ・フロム・ヒア』に引き続き、ロジャー・ディーンが担当。イエスの世界観を象徴する幻想的なアートワークが、アルバムを彩ります。また、インタビューとライブ映像を収録したDVDが付属する特別仕様盤も発売され、ファンにとっては見逃せない内容となっています。

収録曲は、イエスの代表曲である「ロンリー・ハート」や「ラウンドアバウト」をはじめ、「シベリアン・カートゥル」、「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル」、「光陰矢の如し」など、往年の名曲が多数収録されています。新メンバーによる演奏は、原曲の魅力を損なうことなく、新たな解釈とエネルギーが加わっており、聴きごたえがあります。さらに、「マシン・メシア」、「燃える朝焼け」、「スターシップ・トゥルーパー」といった楽曲も収録され、イエスの幅広い音楽性を堪能できます。

特に注目すべきは、オリヴァー・ウェイクマンのキーボード・プレイです。父であるリック・ウェイクマンのスタイルを受け継ぎつつも、独自の感性を活かした演奏は、イエスのサウンドに新たな奥行きを与えています。また、ベノワ・ディヴィッドのボーカルも、ジョン・アンダーソンの後継として、イエスの音楽に見事に溶け込んでいます。

参加ミュージシャンは以下の通りです。

ベノワ・ディヴィッド - リードボーカル、アコースティックギター、パーカッション
スティーヴ・ハウ - ギター、ペダルスティールギター、バッキングボーカル
クリス・スクワイア - ベース、バッキングボーカル
オリヴァー・ウェイクマン - キーボード
* アラン・ホワイト - ドラムス

イエスのファンはもちろん、プログレッシブ・ロックを愛するすべての人々にとって、必聴のライブ・アルバムと言えるでしょう。新体制となったイエスの、新たな魅力を発見できる作品です。

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