イーサン・デグルート選手は、国際的な
ラグビーユニオンの舞台で活躍するプロップです。
1998年7月22日にこの世に生を受けた彼は、世界最高峰のクラブチームリーグの一つである
スーパーラグビー・パシフィックのハイランダーズに所属し、チームの最前線で重要な役割を担っています。
彼の出身地は
オーストラリアのゴールドコーストという意外な経歴を持ちながらも、ニュージーランド代表として世界舞台に立つ実力派選手です。プロップというポジションは、スクラムの最前列で相手と組み合い、セットプレーの安定と破壊を担う、ラグビーにおいて最もフィジカルな能力が求められるポジションの一つです。デグルート選手は、身長190cm、そして体重135kgという堂々たる体格を誇ります。この圧倒的な体格は、スクラムにおける推進力はもちろんのこと、フィールドプレイにおいても相手ディフェンスを破る力強いボールキャリーや、ブレイクダウンでの激しい争奪戦において大きなアドバンテージとなっています。
彼のシニアキャリアは、ニュージーランド南部の地域代表チームであるサウスランドでの活動から始まりました。サウスランドで経験を積み、着実に成長を遂げた後、
2020年に
スーパーラグビーのフランチャイズチームであるハイランダーズへの加入を果たします。ハイランダーズでは、すぐにチームのレギュラープロップとしての地位を確立し、
スーパーラグビーというレベルの高い環境でプレーすることで、そのスキルと戦術理解を深めてきました。彼の安定したパフォーマンスは、ハイランダーズにとって欠かせない要素となっています。
イーサン・デグルート選手のキャリアにおけるハイライトの一つは、
ラグビーニュージーランド代表、通称「オールブラックス」への選出です。2024年2月現在までに、彼はオールブラックスとして20
キャップを獲得しており、これは世界の強豪国であるニュージーランド代表において継続的にプレーする信頼を得ていることを示しています。そして、
ラグビーユニオンの世界最大の大会である
ラグビーワールドカップ2023のニュージーランド代表スコッドに選出されたことは、彼のキャリアにおける大きな節目となりました。ワールドカップの舞台で世界の強豪チームと対峙した経験は、選手としてさらなる成長の糧となるでしょう。
190cm、135kgという体格が示すように、彼のプレーは非常に力強くダイナミックです。スクラムでは文字通りチームの土台となり、相手にプレッシャーをかけ、ペナルティを奪う場面も多く見られます。また、ルースプレイにおいても、ショートレンジながらも相手ディフェンスラインに突き刺さるパワフルな突進や、低い姿勢からの正確なタックルで貢献します。ニュージーランドラグビーの伝統であるフィジカルコンタクトの強さを体現する現代的なプロップと言えます。
若くして
スーパーラグビーとオールブラックス双方で確固たる地位を築いているイーサン・デグルート選手は、今後のニュージーランドラグビーを支える重要な選手の一人として期待されています。ハイランダーズでの活躍はもちろんのこと、オールブラックスの一員として国際舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか、彼のさらなる進化と活躍に注目が集まっています。