イーター電機工業

イーター電機工業株式会社の歴史と経営状況

イーター電機工業株式会社は、1979年に設立された企業で、東京都大田区に本社を構えていました。この会社は主にスイッチング電源の製造と販売を行っており、日本国内外で広く認知されていました。しかし、2008年3月期以降、経営は厳しさを増し、9期連続で純損失を計上する事態に陥ります。さらに、2015年3月期には債務超過に陥り、経営は徐々に悪化していきました。

経営危機と破産手続き

2018年12月、イーター電機工業は経営危機の象徴とも言える第一回の不渡りを出し、その同日に事業を停止し、事後処理を弁護士に託することを決定しました。この一連の動きは、内外からの信頼を大きく損ない、同年12月27日には東京地方裁判所によって破産手続開始決定が下されます。これは、会社がもはや事業を継続することができない状態に至ったことを意味していました。

事業譲渡とブランドの継続

以降、イーター電機工業が行っていた事業は、2019年1月に破産管財人を通じて福島県本宮市に本社を置くアルスに譲渡されました。アルスは、イーターブランドを引き継ぎ、引き続きスイッチング電源関連の事業へと進出しました。これにより、イーターの技術やブランドは新たな形で存続することが可能となりました。

法人格の消滅

イーター電機工業は2020年10月15日に法人格が消滅し、企業としての歴史が完全に幕を閉じました。これにより、長い間続いていた企業の存在は終わりを迎え、関係者や取引先にとって大きな喪失となりました。

沿革の概要

イーター電機工業の沿革は以下のようにまとめられます。

• - 1979年：イーター電機工業株式会社設立。
• - 1996年：株式を店頭公開し、現在のジャスダックに上場。
• - 2015年：債務超過に陥り、上場廃止猶予期間に入る。
• - 2016年：上場廃止が決定される。
• - 2018年12月25日：事業停止を発表し、12月27日に破産手続開始が決定される。
• - 2019年：事業を破産管財人からアルスに譲渡。
• - 2020年：法人格が消滅。

不祥事について

さらに、イーター電機工業には不祥事もあり、2017年5月26日には証券取引等監視委員会によって、同社役員によるインサイダー取引が明らかにされ、課徴金納付命令が出されました。これもまた、企業の信頼性を損なう要因となっていました。

最後に

イーター電機工業はその歴史の中で、多くの技術と製品を世に送り出してきましたが、経営の厳しさや不祥事が重なり、最終的には破産という結果になりました。これにより、多くの従業員や取引先が影響を受けることとなり、企業としての教訓を残したケースとなりました。

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