ウィリアムズ・FW40

ウィリアムズ・FW40

ウィリアムズ・FW40は、ウィリアムズがF1世界選手権に参加するために2017年に開発したフォーミュラ1カーです。このモデルは、ウィリアムズがF1参戦40周年を迎えた年に登場したため、通常の続番であるFW39ではなく、特別にFW40という名称が与えられました。

デザインと技術的特徴

FW40の初めての画像は2017年2月17日に公開され、同月25日にはオンラインで詳細な情報が発表されました。新しい技術規則に基づいて、車体のフロントウイング、フロアの前端、そしてリアウイングが三角形状のデザインを採用しています。さらに、これらのウイングは幅を広げており、より大きなピレリタイヤに適応した形となっています。また、オンラインでの発表時には画像公開時にはなかったシャークフィンも搭載されていました。

2017年シーズンのドライバーと成績

この年のドライバーラインアップは波乱に満ちていました。当初、バルテリ・ボッタスが残留する予定でしたが、彼はニコ・ロズベルグの引退を受け、メルセデスチームに移籍しました。その結果、前年引退を決めていたフェリペ・マッサが復帰し、チームメイトにはランス・ストロールが昇格しました。シーズン序盤はマッサが頑張り、何度も予選Q3に進出し、入賞も果たしました。

一方、ストロールは予選での不調や接触によってリタイアが続き批判を浴びましたが、第8戦アゼルバイジャンGPでは初の表彰台を獲得し、最終的にはトップ3チーム以外で唯一の表彰台フィニッシュを達成しました。また、第13戦イタリアGPでは、荒れた予選を経て4位を獲得し、レッドブルのグリッド降格によりフロントローを取得しました。

しかし、マッサは第11戦ハンガリーGP限りで体調不良を訴え、その後はリザーブドライバーのポール・ディ・レスタが代走を務めることとなりました。この年はボッタスの移籍やストロールの加入によりチームが揺れ動くシーズンでありましたが、結果的にはコンストラクターズ順位で5位を獲得し、マッサは前年に近いポイントを残しました。こうしてストロールもF1デビューながらも着実に成果を残した一方で、最終的なポイント数は前年のほぼ半分となり、マッサはこのシーズンをもってF1からの引退を表明しました。

FW40のスペック

FW40は、カーボンファイバーとハニカムコンポジット構造を採用したシャシーを持ち、フロントサスペンションはプッシュロッド式のダブルウィッシュボーンで、リアサスペンションも同様に設計されています。ギアボックスはウィリアムズ製の8速シームレスシーケンシャル・セミオートマチックで、電子油圧制御によってギアが選択されます。さらに、フロントとリアのブレーキシステムはAPレーシング製のカーボンファイバーディスクブレーキを採用しています。

パワーユニット

FW40は、メルセデスのM08 EQ Power+エンジンを搭載しており、V型6気筒で排気量は1,600ccです。最高回転数は15,000rpmに設定されており、ハイパフォーマンスな走行が可能です。これによりFW40は、ウィリアムズにとっての重要なマシンとして活躍を続けました。

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