ウィリアム・クエバス

ウィリアム・クエバス：メジャーリーグから韓国リーグ、そして再び韓国へ

ウィリアム・エンリケ・クエバス・オソリオ。1990年10月14日、ベネズエラのアラグア州トゥルメロ生まれの右投両打の投手である。彼はメジャーリーグ、そして韓国プロ野球KBOリーグで活躍した、多彩なキャリアを持つ選手だ。

メジャーリーグ挑戦と移籍の繰り返し

クエバスのキャリアは2008年、ボストン・レッドソックスとのアマチュア・フリーエージェント契約から始まる。傘下マイナーリーグで経験を積み、2016年、ついにメジャーデビューを果たす。レッドソックスでは3試合に登板。その後、デトロイト・タイガース、マイアミ・マーリンズと渡り歩くことになる。それぞれの球団でメジャーとマイナーを行き来しながらも、彼は常に自身のスキル向上に励んでいた。この期間、彼はメジャーで目覚ましい活躍を見せることはなかったものの、着実に経験を積んだと言えるだろう。

韓国プロ野球での成功

2018年、クエバスは新たな挑戦を求め、韓国プロ野球KBOリーグのKTウィズと契約する。この決断が彼のキャリアに大きな転換をもたらすことになる。

2019年シーズン、彼はKTウィズの先発ローテーションの一角として活躍。30試合に登板し、13勝10敗、防御率3.62という好成績を残した。この活躍は、彼にとって大きな自信と、さらなる成功への期待をもたらした。翌2020年も二桁勝利を達成するなど、安定した活躍を見せた。

そして2021年。レギュラーシーズンでは9勝にとどまったものの、10月31日に行われたサムスン・ライオンズとのレギュラーシーズン優勝決定戦で先発マウンドに上がり、勝利投手となる。この勝利は、KTウィズにとって韓国シリーズ初出場、そして初優勝という歴史的偉業達成に大きく貢献するものであった。クエバスはチームの英雄として称えられた。

2022年は開幕投手を務めたものの、肘の故障によりわずか1試合の登板に終わった。その後、メキシカンリーグを経て、2023年4月にはロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結ぶ。しかし、再び韓国のKTウィズへの復帰を決断。再び韓国の地で、彼の活躍を見ることができる。

ワールド・ベースボール・クラシックでの活躍

クエバスは、2017年と2023年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）に、母の出身国であるコロンビア代表として出場している。国際舞台でその実力を示し、コロンビアの勝利に貢献したことは、彼の野球人生において貴重な経験となっただろう。

まとめ

ウィリアム・クエバスは、メジャーリーグ、メキシカンリーグ、そして韓国プロ野球と、様々な舞台で活躍してきたベテラン投手だ。常に挑戦を続け、持ち前の粘り強さと実力で幾多の困難を乗り越えてきた。彼の今後の活躍に、世界中の野球ファンが期待を寄せている。

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