勝利投手(しょうりとうしゅ)とは、
野球や
ソフトボールにおいて、
勝利した
チームの責任
投手を指す言葉です。この役割は
試合の展開において非常に重要で、その
投手の投球が
勝利に貢献するため、ファンや関係者の注目を集めます。
勝利投手は、アメリカの公式
野球規則や日本の公認
野球規則に明記されており、勝ち
投手(かちとうしゅ)とも呼ばれます。
アメリカの
野球規則委員会が定めた「Official Baseball Rules」9.17では、
勝利投手および敗戦
投手に関する基準が定義されています。同様に、日本国内でも公認
野球規則の9.17において「勝
投手・敗
投手の決定」という項目が存在します。
基本的には、ある
投手が登板中に自
チームがリードを奪い、そのリードが
試合終了まで保たれた場合、その
投手が
勝利投手として記録されます。ただし、特定の条件が適用される場合には異なる結果となることがあります。たとえば、登板中の
投手が
先発投手で、規定の投球回を満たしていない場合に
勝利が確定しないことや、救援
投手の登板中にリードを奪ったが効果的な投球をしなかった場合などがあります。
勝利投手は大きく
先発投手と救援
投手に分けられ、前者は
試合の初めに登板し、規定の投球回を完了する必要があります。
勝利チームが6回以上の
試合の場合、
先発投手は5回を、5回または6回未満の
試合では4回を投げる必要があります。また、
先発投手としての指標として
クオリティ・スタート(QS)があり、これは6回以上を投げて
自責点が3点以内の場合に与えられます。
一方、救援
投手に
勝利が記録される場合もあります。
先発投手が規定の投球回をクリアできなかった場合、救援
投手が
勝利投手となることがあります。この際、最も効果的な投球をしたと認定された
投手が選ばれます。
試合中の
サヨナラゲームの場合、最終回の表に登板した
投手は無条件で
勝利投手となります。また、
試合が延長戦に突入した際にも、直前の回での
投手が
勝利投手とされることがあります。このような特殊なケースでは、少ない球数で
勝利を収めた場合もあり、「1球
勝利投手」として話題になることもあります。また、全く打者と対戦せずに
勝利投手となった事例も存在します。
コールドゲームの場合でも、
試合が正式に成立すれば
勝利投手の記録が残ります。逆に、
没収試合となった場合、
勝利チームの得点が少ない場合には
勝利投手として記録されないことがあります。
特例と記録
オールスターゲーム等の特例では、
勝利投手の選定が一般の
試合と異なる場合があります。これにより、特定の
試合条件の下で
勝利投手が決定されます。
2023年シーズン終了時点での
勝利投手に関する記録には、リーグ最多
勝利やシーズン最多
勝利などが含まれ、選手の努力や才能が示される重要な指標となっています。全体として、
勝利投手の役割は
チームの成功に貢献するため非常に意義深いものとされており、
野球の醍醐味の一端を担っています。