ウィリアム・パターソン大学

ウィリアム・パターソン大学

ウィリアム・パターソン大学（The William Paterson University of New Jersey）は、アメリカのニュージャージー州ウェインに位置する州立大学です。学生数は、学部生が9,179人、大学院生が1,640人と比較的規模の大きい教育機関であり、地域社会や多様なバックグラウンドを持つ学生に人気があります。

キャンパス

この大学は、約150ヘクタールの広大なキャンパスを有しており、周囲には森や湿地が広がっています。このような自然豊かな環境は、学生にとって快適な学習を促進し、リラックスした時間を提供する場所となっています。また、ニューヨーク市からは約32キロメートルの距離にありますので、都市生活を享受しつつ、自然とも調和した生活を送ることが可能です。

歴史

大学は1855年にパターソン市立師範学校（Paterson City Normal School）として設立され、以来、教師の育成が一貫した目的となっています。1951年には現在のキャンパスに移転し、名称をパターソン州立教育大学に変更しました。この土地は、元々第24代副大統領のギャレット・ホーバートのエルサ農場だった場所であり、州が買収した土地です。ホーバート館と呼ばれる学長舎は1976年に国定歴史建造物に指定されています。1971年にはウィリアム・パターソンの名前が冠され、ウィリアム・パターソンカレッジに改称され、そして1997年には大学の格が高まり、ウィリアム・パターソン大学として知られるようになりました。最近では2010年にKathleen Waldronが第7代学長に就任しました。

学部

ウィリアム・パターソン大学では比較的小規模なクラスを提供しており、平均クラスサイズは20名です。そのため、教員と学生の距離が近く、個別の指導が受けやすい環境にあります。教員の約90％は博士号を持ち、専門知識に基づいて指導が行われています。アカデミックカレンダーはセメスター制を採用し、学生がより多様な選択肢から学ぶことができるようになっています。また、入学希望者の63.5％が2008年に入学を許可された実績があります。2019-2020年度の年間授業料は、州内在住者が$10,838、州外または外国人が$17,592となっています。

学部課程

この大学が提供する学位プログラムは多岐にわたり、文学士号（B.A.）では人文学系や社会科学系の多くの専攻が用意されています。代表的な専攻には、英語、歴史、音楽、心理学、教育学などがあります。理学士号（B.S.）の専攻には、会計学、生物学、ビジネス管理、環境科学などが含まれます。また、美術学士号（B.F.A.）と看護理学士号（B.S.N.）も用意されています。

大学院

大学院プログラムも充実しており、様々な専攻が用意されています。文学修士（M.A.）は臨床心理学や公衆政策など、理学修士（M.S.）は看護や生物学といった分野で学位を取得できます。さらに、経営学修士（M.B.A.）や教育学修士（M.Ed.）も提供されており、幅広い学問分野に対応しています。

スポーツ

大学はNCAAの3部に所属し、Eastern College Athletic Conferenceに参加しています。すべてのスポーツチームは「パイオニアーズ（Pioneers）」というチーム名で知られ、野球やソフトボールなどが良い成績を残しています。これにより学生は学業以外にも活躍の場を持つことができます。

留学生の受け入れ

留学生が新入生として入学するには、アメリカの高校卒業と同等の資格が必要です。また、留学ビザの取得には専攻を事前に選ぶ必要があります。これにはTOEFLのスコア（80点以上）が求められ、日本人留学生の数はあまり多くありません。

主な卒業生

著名な卒業生には、E*TRADEグループの元CEOであるクリストス・コツァコス、エミー賞を受賞したジャーナリストのトム・フィッツジェラルド、音楽プロデューサーでレディ・ガガに楽曲提供したロブ・フサーリなどがいます。さらに元NBA選手や元メジャーリーガーも多く在籍していた経歴があります。

関係項目

ウィリアム・パターソン大学は、アメリカ合衆国憲法の署名者にも名を馳せるウィリアム・パターソンにちなんで名付けられています。また、大学の所在地であるウェイン市は、その発展に重要な役割を果たしています。

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