ウィルフレド・バスケス・ジュニア

ウィルフレド・バスケス・ジュニアのボクシングキャリア

ウィルフレド・バスケス・ジュニア（Wilfredo Vázquez Jr.）は1984年6月18日生まれ、プエルトリコ出身の元プロボクサーです。彼は父親のウィルフレド・バスケスから受け継いだボクシングの才能を生かし、世界の舞台で活躍しました。祖父もまたボクシングをしていた背景から、彼は4組目となる親子で世界王者の称号を手にしました。

ボクシングを始めたのは21歳の時で、それまでは法律家になるために勉強していましたが、経済的な事情や父の進めもあってボクシングの道を選んだのです。アマチュアでの経験は全くなかったものの、2006年12月8日にアメリカでプロデビューし、初回にKO勝ちを収めました。これが彼のキャリアのスタートとなり、その後の活躍へとつながりました。

2008年には14戦目でWBOラテンアメリカスーパーバンタム級暫定王座を獲得し、WBAフェデセントロスーパーバンタム級王座も手に入れましたが、フェデセントロのタイトルはすぐに返上しました。一方で、ラテンアメリカ暫定王座は3度の防衛を果たしました。彼の実力が徐々に認められる中、2010年にはWBO世界スーパーバンタム級王座に挑戦することとなります。

2010年2月27日、彼はWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦でマービン・ソンソナ（フィリピン）と対戦し、4回にKO勝ちを収めました。これにより彼は世界王者となり、親子での世界王者の仲間入りを果たしました。その後、初防衛戦ではゾルト・ベダック（ハンガリー）に勝利し、続く防衛戦でも成功を収めました。

しかし、2011年5月7日のホルヘ・アルセ（メキシコ）との対戦では、初めてのキャリア黒星を喫することになります。この試合では序盤に優位に進めたものの、最終ラウンドで逆転されTKO負け。アルセはこの勝利でメキシコ人として初めて4階級制覇を達成しました。

その後、バスケス・ジュニアは復帰を果たし、2012年にはノニト・ドネアとの試合で世界王座返り咲きを狙いましたが、判定負けに終わりました。この時期は厳しい試練が続きましたが、彼は何度も挑戦し続けました。

再起戦を経て、再度王座決定戦に臨み、2013年にはWBOインターナショナルスーパーバンタム級王座を獲得。また、2014年には再戦となるマービン・ソンソナとの試合で、判定負けを喫しました。彼のボクシングキャリアは波乱万丈でありましたが、それでも立ち上がり、挑戦し続ける姿勢が彼の特徴でもあります。

2016年10月には、因縁の相手ファン・マヌエル・ロペスと対戦し、11回TKOで敗れました。この試合以降、彼は現役を引退することになりますが、ウィルフレド・バスケス・ジュニアの戦績や受賞歴は、プエルトリコのボクシング界において重要な存在であったことを物語っています。彼の歩んだ道は、数々の成功や挑戦を通じて、後輩たちに多くの刺激を与えるものとなっています。

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