ウィルフレード・カバジェロ

ウィルフレード・カバジェロ：波瀾万丈のゴールキーパー人生

ウィルフレード・ダニエル・カバジェロ・ラスカーノ。1981年9月28日生まれ、アルゼンチン出身の元サッカー選手である。愛称は「ウィリー」。主にゴールキーパーとして活躍し、数々のクラブを渡り歩き、華々しい成功と苦い経験の両方を味わったキャリアを送った。

ボカ・ジュニアーズでの輝かしいスタート

カバジェロは2001年、ボカ・ジュニアーズでプロとしてのキャリアをスタートさせた。2003年にはプリメーラ・ディビシオン、コパ・リベルタドーレス、インターコンチネンタルカップと主要タイトル3冠を達成。インターコンチネンタルカップではベンチからACミランとの決勝戦を勝利で飾る瞬間を目の当たりにした。

スペインとアルゼンチンでの活躍

2004年、スペインのエルチェCFに移籍。その後、母国アルゼンチンのアルセナルFCにレンタル移籍するなど、スペインとアルゼンチン両国のクラブでプレーした。エルチェでは当初出場機会に恵まれなかったものの、レンタル移籍後には正GKの座を掴み、セグンダ・ディビシオンで200試合以上に出場するなど、堅実な活躍を見せた。

マラガCFでの飛躍

2011年、GK不足に陥っていたマラガCFに加入。加入直後からレギュラーとして活躍し、チームのプリメーラ・ディビシオン残留に貢献した。480分間の無失点記録を樹立するなど、高い守備力を披露したが、退場処分を受ける場面もあった。マラガでは2016年までプレーし、チームに貢献した。

マンチェスター・シティFCでの成功と苦悩

2014年、恩師ペレグリーニ監督の誘いを受け、マンチェスター・シティFCに移籍。当初は控えGKだったが、その後は先発の座を掴み、リーグカップ優勝にも貢献した。しかし、グアルディオラの監督就任に伴い、ポジション争いが激化。ブラーボとの競争を繰り広げ、一進一退の状況が続いた。

チェルシーFCでのベテランとしての活躍

2017年、チェルシーFCに移籍。ここでは再び控えGKとして過ごしたが、ケパ・アリサバラガの不調時には先発出場し、チームのチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した。2020-21シーズンにはチャンピオンズリーグ決勝にベンチ入りし、チームの優勝を目の当たりにしたものの、出場機会はなかった。

サウサンプトンFCでの晩年

2021年末、GK不足の解消のため、サウサンプトンFCに短期契約で加入。契約延長を経て、2021-22シーズンは2試合に出場。その後は出場機会が減少。2022-23シーズンはリーグ戦出場がなく、シーズン終了後に退団した。

アルゼンチン代表での経験

U-20代表としてFIFAワールドユース選手権で優勝に貢献した。アテネオリンピック代表にも選出されたが、出場はなかった。A代表では、2018年3月23日のイタリア戦でデビュー。しかし、2018 FIFAワールドカップでは正GKとして出場したクロアチア戦で痛恨のミスを犯し、チームの敗退に繋がる結果となった。このミスにより、大きな批判を浴び、家族も脅迫を受ける事態となった。

引退後

2023年7月9日、レスター・シティFCのアシスタントマネージャーに就任。選手としてのキャリアを終え、指導者としての道を歩み始めた。

タイトル

カバジェロは選手時代、数々のタイトルを獲得した。ボカ・ジュニアーズでは3冠を達成。マンチェスター・シティではリーグカップ、チェルシーではFAカップとUEFAチャンピオンズリーグ、そしてU-20アルゼンチン代表ではFIFA U-20ワールドカップで優勝を経験している。

ウィルフレード・カバジェロは、長くサッカー界で活躍したベテランGKである。華々しい成功と苦い経験を糧に、指導者として新たな挑戦を始めている。彼の今後の活躍にも期待がかかる。

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