ウィル・スケルトン

ウィル・スケルトン

人物・プレースタイル

ウィル・スケルトン（Will Skelton）は、1992年5月3日にニュージーランドで誕生した、世界的な評価を受けているラグビーユニオンのプロフェッショナル選手です。彼は主にセカンドロー、すなわちロック（LO）としてプレーしており、現在はフランスのトップリーグであるトップ14に参戦しているスタッド・ロシュレに所属しています。

彼の最も顕著な特徴は、その規格外とも言える身体サイズです。身長203cm、体重140kgという体格は、フィールド上で圧倒的な存在感を放ち、特にセットプレーや近場でのアタックにおいて絶大な威力を発揮します。この巨体から生み出される純粋なパワーは彼のプレースタイルの基盤ですが、彼は単に力任せな選手ではありません。大型選手としては珍しいほど優れたフットワークと運動能力を兼ね備えており、これによりディフェンスラインを突破するダイナミックで効果的なボールキャリーを可能にしています。力強さと機敏さを融合させた彼のプレーは、チームの攻撃に推進力をもたらし、重要な局面で決定的な仕事をする能力を持っています。

経歴

ウィル・スケルトンのプロフェッショナルキャリアは、2013年にオーストラリアのスーパーラグビーチーム、ワラターズとの契約から始まりました。同年、南アフリカのストーマーズとの一戦でスーパーラグビーにデビューし、プロ選手としての第一歩を踏み出しました。

彼の才能はすぐにオーストラリア代表関係者の目に留まりました。2014年には、オーストラリア代表、ワラビーズの一員としてフランス代表とのテストマッチで代表初キャップを獲得しました。このデビュー戦で彼はトライを奪い、チームの勝利に貢献するなど、国際舞台での活躍を鮮烈に印象付けました。

2015年には、ラグビーワールドカップのオーストラリア代表スコッドに選ばれる栄誉に浴しました。しかし、大会期間中に怪我を負ってしまい、残念ながら途中での離脱を余儀なくされました。この経験は、彼のキャリアにおける大きな試練の一つとなりました。

その後、スケルトン選手はヨーロッパへと活躍の場を移しました。2017年には、イングランド最高峰のリーグ、プレミアシップに所属する強豪、サラセンズと契約しました。当初は短期契約でしたが、彼のパフォーマンスが認められ、後に2年間の正式契約を締結しました。サラセンズでは、フィジカルコンタクトが激しいイングランドリーグで経験を積み、選手としてさらに成長しました。

2020年には、フランスのトップ14リーグへ挑戦の舞台を移しました。この年、ラ・ロシェル（現在のスタッド・ロシュレ）に加入し、フランスでのキャリアをスタートさせました。スタッド・ロシュレは近年、ヨーロッパの舞台でも存在感を示しているクラブであり、スケルトン選手はここでも持ち前のパワーと経験を活かして、チームのセットプレーやブレイクダウン、そしてオープンプレーにおけるキープレイヤーとして貢献を続けています。フランスのタフなリーグ環境でプレーを続けることは、彼のラグビーキャリアに深みを与えています。

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