ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2017

ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2017

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が毎年恒例のニューイヤーコンサートを2017年に開催しました。この年の指揮を務めたのは初登場となるグスターボ・ドゥダメルです。彼の新たな指揮スタイルがどのような演奏に繋がったのか、多くの音楽ファンの注目が集まりました。

特徴

2017年のコンサートでは、フランツ・レハールの楽曲が初めてプログラムに組み込まれました。さらに、前年に演奏されたエミール・ワルトトイフェルの曲が人気を博し、再び取り上げられることになりました。ただし、2016年に演奏されたワルトトイフェルに関する曲は、シャブリエの狂詩曲『スペイン』に基づくワルツであったため、真正のワルトトイフェルの楽曲が演奏されたのはこの年が初めてだと言えます。

また、今回のコンサートではウィーン楽友協会合唱団が初めて登場しました。この合唱団がオットー・ニコライのオペラ『ウィンザーの陽気な女房たち』第3幕より「月の出」を合唱したことは、聴衆にとって特別な瞬間でした。さらに、2017年はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団設立175周年という重要な年であり、伝統的にアニバーサリーの年にはニコライの楽曲が演奏されることが慣例となっています。

演奏曲目

コンサートは2部構成で行われ、多彩な楽曲が演奏されました。

第一部

1. オペレッタ『ウィーンの女たち』から『ネヒレディル行進曲』
2. ワルツ『スケートをする人々』
3. ポルカ『帝都はひとつ、ウィーンはひとつ』
4. ポルカ・シュネル『冬の楽しみ』
5. ワルツ『メフィストの地獄の叫び』
6. ポルカ・シュネル『別に怖くありませんわ』

第二部

1. オペレッタ『スペードの女王』序曲
2. ワルツ『ヘラインシュパツィールト』
3. オペラ『ウィンザーの陽気な女房たち』から『月の出』
4. 『ペピタ・ポルカ』
5. 『ロトゥンデ館のカドリーユ』
6. ワルツ『奇抜』
7. 『インディアン・ギャロップ』
8. ポルカ・マズルカ『ナスヴァルトの女たち』
9. ポルカ・シュネル『さあ踊ろう!』
10. ワルツ『千夜一夜物語』
11. ポルカ・シュネル『チクタク・ポルカ』

アンコール

1. ポルカ・シュネル『喜んで!』
2. ワルツ『美しく青きドナウ』
3. 『ラデツキー行進曲』

このように、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート2017は、歴史を感じさせる楽曲と新たな要素が融合した特別な演奏会となりました。演奏者たちの情熱が伝わる素晴らしい音楽が、2021年の幕開けを祝うかのように響き渡りました。音楽ファンにとって、このコンサートが新年の希望とともに忘れられない思い出となったことは間違いありません。

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