ウィー・アー・サイエンティスツ

ウィー・アー・サイエンティスツ（We Are Scientists）

ウィー・アー・サイエンティスツは、2000年に結成されたアメリカ・カリフォルニア州バークレー出身のロックバンドです。現在はニューヨークを拠点に活動しており、キース・マーレーとクリス・ケインの2人組で構成されています。アメリカ出身ながらも、どこかイギリス的なサウンドを持ち、キャッチーなメロディとエッジの効いたギターサウンドが特徴です。また、彼らの魅力は音楽性だけにとどまらず、インタビューやライブで見せるユーモア溢れるトークも多くのファンを惹きつけています。

バンド名の由来

「We Are Scientists（我々は科学者である）」というユニークなバンド名は、ニューヨークへ引っ越した際のエピソードに由来します。トラック運転手に「兄弟か？」と尋ねられた彼らが否定したところ、その運転手が彼らのひ弱な体型と眼鏡を見て「では、科学者か？」と問いかけたことがきっかけです。キースはこの出来事を面白がり、そのままバンド名として採用したと語っています。

バンドの歴史

バンドの創設メンバーは、クレアモント・カレッジズ在籍時に出会いました。キース・マーレーとクリス・ケインがポモナ・カレッジ、マイケル・タッパーがハーヴィー・マッド大学に在籍しており、卒業後に3人でバンドを結成しました。初期には、3枚のEPと1枚のデモアルバムを自主制作でリリースし、その後、メジャーレーベルのヴァージン・レコードと契約を結びます。

2006年1月には、メジャーデビューアルバム『愛することとみじめさと』をリリースし、「Nobody Move, Nobody Get Hurt」「The Great Escape」「It's a Hit」といったシングルを発表しました。これらの楽曲のミュージックビデオやB面曲は、コンピレーションアルバム『Crap Attack』で聴くことができます。同年には、NMEショックウェーブ・ツアーでアークティック・モンキーズらと共演し、エディターズとのジョイントツアーで来日公演も行いました。さらに、SUMMER SONIC|SUMMER_SONIC 06にも出演し、日本での人気を確立しました。

特に、「The Great Escape」は英国でヒットし、iTunesでの無料ダウンロード対象にもなりました。2006年のトリノオリンピックのCMや、英国のコメディ番組などでも使用され、その人気を裏付けました。また、アメリカの深夜トークショーでは、「Nobody Move, Nobody Get Hurt」と「It's a Hit」が演奏され、幅広い層にアピールしました。

2007年には、『NME』誌の年間国際ベストバンド賞にノミネートされるなど、その人気は世界的なものとなりました。しかし、同年にはドラムのマイケル・タッパーが脱退し、一時的にサポートメンバーを迎えて活動を継続しました。

2008年には、アルバム『ブレイン・スラスト・マステリー』をリリースし、全英アルバムチャートで11位を獲得しました。2009年には、元レイザーライトのアンディ・バロウズが加入し、バンドのサウンドに新たな要素を加えました。その後、ヴァージン・レコードを離れ、自主レーベルからアルバム『バーバラ』をリリース。2014年には『TV en Français』、2016年には『ヘルター・セルツァー』、2018年には『Megaplex』と精力的にアルバムをリリースしています。

メンバー

現在のメンバーは以下の通りです。

キース・マーレー (Keith Murray) - ボーカル、ギター、キーボード、ドラム
クリス・ケイン (Chris Cain) - ベース、バック・ボーカル
キース・カーン (Keith Carne) - ドラム、パーカッション（ツアーメンバー）

過去には、スコット・ラム、マイケル・タッパー、アンディ・バロウズ、ダニー・アレン、マックス・ハート、アダム・アーロンソンといったメンバーが在籍していました。

ディスコグラフィー

『愛することとみじめさと』 - With Love and Squalor (2005年)
『ブレイン・スラスト・マステリー』 - Brain Thrust Mastery (2008年)
『バーバラ』 - Barbara (2010年)
TV en Français (2014年)
『ヘルター・セルツァー』 - Helter Seltzer (2016年)
Megaplex (2018年)
Huffy (2021年)
Lobes (2023年)

来日公演

ウィー・アー・サイエンティスツは、過去に数回来日公演を行っています。

2006年：渋谷DUO MUSIC EXCHANGE、心斎橋クラブクアトロ、名古屋クラブクアトロ、渋谷クラブクアトロ、SUMMER SONIC|SUMMER_SONIC OSAKA、SUMMER SONIC|SUMMER_SONIC TOKYO
2011年：NANO-MUGEN FES.

外部リンク

公式ウェブサイト
* Discogs（英語）'>ウィー・アー・サイエンティスツ - Discogs（英語）

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