ウェイトゥパリス

ウェイトゥパリス：フランスの重賞戦線を彩ったサラブレッド

2013年4月13日生まれのウェイトゥパリスは、フランスで活躍したサラブレッド競走馬です。イギリスで生産され、イタリアで競走生活をスタートさせました。2015年10月、サンシーロ競馬場での未勝利戦でデビュー。4着に終わりましたが、翌年3月には同競馬場で初勝利を挙げます。その後はイタリアの重賞競走で経験を積み、2017年からはフランスのレースにも参戦するようになりました。

2018年には、世界のトップサラブレッドたちが競う凱旋門賞に挑みましたが、11着という結果に終わります。同年10月には、拠点をフランスに移し、新たな環境でトレーニングを積んでいきます。

転厩後のウェイトゥパリスは、長距離レースで頭角を現し始めます。2019年には、パリロンシャン競馬場のバルブヴィユ賞とヴィコンテッスヴィジエ賞で2着と好成績を収めます。そして、7月に行われたモーリスドゥニュイユ賞では1番人気を相手にハナ差で勝利、初のG2制覇を果たしました。この年はフォワ賞でも2着に入るなど活躍を見せましたが、G1レースでは思うような結果を残せませんでした。

2020年はさらなる飛躍の年となりました。5月にはシャンティイ大賞を圧勝で制し、再び勝利の喜びを味わいます。続くガネー賞では、フランスダービー優勝馬ソットサスとの接戦を繰り広げ、アタマ差で惜しくも2着となりました。しかし、ウェイトゥパリスの真価はこれからでした。

6月28日、サンクルー大賞。5頭立てのレースで1番人気に支持されたウェイトゥパリスは、最後の直線で力強い走りを見せ、2着馬にクビ差で勝利します。念願のG1タイトルを手にしたのです。この勝利は、ウェイトゥパリスの才能と努力の結晶でした。この後、フォワ賞5着、凱旋門賞9着という結果の後、引退レースとしてジャパンカップに挑戦します。

ジャパンカップでは、枠入りを嫌がるハプニングもありましたが、アーモンドアイに次ぐ10着という結果で競走馬生活に幕を閉じました。残念ながら、枠入りを嫌がったことによる出走停止処分を受けることとなりましたが、その活躍は多くのファンに感動を与えました。

引退後はアイルランドのクーラゴンスタッドで種牡馬として第二の人生を歩み始めます。ウェイトゥパリスの血統には、2006年と2007年にイタリア共和国大統領賞を制した半兄ディスタントウェイも名を連ねています。

ウェイトゥパリスの競走生活は、イタリアでの地道な努力から始まり、フランスでの重賞制覇、そしてG1優勝という華々しい成功で締めくくられました。その努力と才能、そして幾多の困難を乗り越えて掴んだ栄光は、多くの競走馬ファンに長く記憶されることでしょう。その名は、フランス競馬史に刻まれたのです。

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