ウェストバージニア (戦艦)

ウェストバージニア（USS West Virginia, BB-48）

ウェストバージニア（USS West Virginia）はアメリカ海軍の戦艦で、コロラド級戦艦の4番艦として知られています。この艦名はウェストバージニア州に由来し、同州にちなんだ名前の艦は二隻目となります。また、ウェストバージニアは「ウィー・ヴィー」と「山男の戦艦」という愛称でも親しまれていました。

概要

USS West Virginiaは、1923年にアメリカ海軍のニューポート・ニューズ造船所で整備された標準型戦艦です。コロラド級またはメリーランド級戦艦に分類されることもあり、時には「ウェストバージニア級」と称されることがあります。1919年には建造が始まり、1923年12月に正式に就役しました。この艦は建造中にワシントン海軍軍縮条約が制定され、一部の艦艇が廃棄される中、ウェストバージニアが残されました。

1941年12月7日の真珠湾攻撃では、同艦は港に停泊していた際に日本軍の空襲を受け、魚雷が多数命中してしまいました。この攻撃により艦は沈没しましたが、その後浮揚され、ピュージェット・サウンド海軍造船所にて大規模な改修を行いました。改修を経て外観が大きく変わり、防御力が強化され、新たな装備が追加されました。満載排水量は41,000トンを超えるほどに成長しました。

1944年9月に修理を終えた後、ウェストバージニアは太平洋戦線に復帰し、フィリピン反攻作戦などに参加しました。特に、10月25日のスリガオ海峡海戦において、日本の西村艦隊の撃沈に寄与しました。その後も硫黄島攻防戦や沖縄戦に従事し、特攻機からの攻撃を受ける場面もありました。日本の降伏後は、戦艦コロラド、サウスダコタ等と共に降伏文書調印式に参加しました。その後、1959年に予備役となり、同年内に解体されました。

艦歴

ウェストバージニアはダニエルズ・プランに基づいて建造されたコロラド級戦艦の一隻で、1920年4月12日に起工され、1923年に就役しました。建造が進む中で、ワシントン海軍軍縮条約の影響を受け、一部艦艇は廃棄されましたが本艦自体は何とか生き残ります。

1924年、ウェストバージニアは操舵装置の故障によって一時座礁しましたが、大きな損傷は免れました。その後、日本海軍の練習艦隊訪問時には接待艦としても用いられました。1932年には戦闘功労賞を受賞するなど功績も残しました。

真珠湾攻撃

1941年、ウェストバージニアは真珠湾攻撃の際に、港に停泊していたため日本軍の攻撃を受け、魚雷や爆弾の命中によって甚大な損傷を被りました。修理の過程で艦内からは数十名の遺体が発見され、その後本艦は修復を経て再び戦線に復帰します。

復帰後

改修後には対地支援任務に従事し、スリガオ海峡海戦での戦果などを挙げました。最終的には日本の降伏文書調印式にも参加し、その役割を終えました。

戦後の活動

戦後は占領任務を担当し、その後予備役に移行しました。1959年には解体され、現在一部の艤装品がウェストバージニア大学に贈呈され、艦の歴史を伝え続ける役割を果たしています。ウェストバージニアはその戦歴から、5個の従軍星章を受章しました。なお、ウェストバージニアを題材とした映画も存在し、その名を広める一因ともなりました。

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