ウェストバージニア (装甲巡洋艦)

ウェストバージニア（USS West Virginia, ACR-5）

ウェストバージニアはアメリカ海軍の装甲巡洋艦であり、ペンシルベニア級に属する艦艇です。この艦はウェストバージニア州の名に因んで名付けられました。

艦歴の概要

ウェストバージニアは1900年代初頭に起工され、1903年4月18日にペンシルベニア州ニューポート・ニューズ造船所でその建造が始まりました。1905年2月23日、艦長C・H・アーノルド大佐の指揮の下、正式に就役しました。この艦は、整調訓練を経て大西洋艦隊の一艦として運用され、その後いくつかの重要な任務を遂行することになります。

初期の活動として、ウェストバージニアは1906年9月30日にアジア戦隊と共に出航し、アジア地域での訓練に従事しました。数年後、艦はメア・アイランド海軍造船所でのオーバーホールを経て、太平洋艦隊に配属されることとなります。1911年から1912年にはハワイ水域の巡航を行い、1914年にはアメリカの権益を守るためメキシコ西岸に向かいました。この任務の一環として、メキシコにおけるベラクルス危機の際にも活動が続けられました。

名前の変更と新たな任務

その後、ウェストバージニアは1916年に再度メキシコに向かうこととなりますが、その任務の最中の1916年11月11日に新艦名「ハンチントン（USS Huntington, CA-5）」に変更されました。この艦名の変更は、当時の新しい戦艦が進水することに伴うもので、ハンチントンはメキシコの任務を終えたのち、メア・アイランド海軍造船所での改装を実施し、水上機を運用できる設備が取り付けられました。

1917年の4月からは完全就役し、フロリダ州ペンサコーラの任務に就くこととなります。ここでは甲板からの飛行機および気球による運用の実験を行い、数々の成果を上げました。さらに、フランスへの艦隊護衛任務や輸送任務に従事し、第一次世界大戦中には9回にわたりヨーロッパとアメリカ間の重要物資・兵員の輸送を行いました。特に、1919年1月には1,700名を連れニューヨークに帰還したことが記録されています。

最後の功績と退役

ハンチントンは1919年7月に巡洋艦部隊に再配属され、第1遊撃艦隊の旗艦として活動を続けました。しかし、時間の経過と共に老朽化が進む艦艇は1920年9月1日にニューハンプシャー州ポーツマスで退役し、その後1930年に除籍されました。最終的にロンドン海軍軍縮条約に基づき、同年8月30日に売却されることとなります。

ウェストバージニア（後のハンチントン）は、アメリカ海軍におけるさまざまな歴史的な役割を果たし、その活動は今なお多くの人々に記憶されています。

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