ウェストポートの戦い

ウェストポートの戦い

ウェストポートの戦い（1864年10月23日）は南北戦争中の重要な戦闘のひとつであり、現在のミズーリ州カンザスシティで発生しました。この戦闘は北軍が南軍に対して勝利したことで、南軍のミズーリ州における脅威を終わらせる契機となりました。

戦闘の背景

ウェストポートは歴史ある町で、開拓時代に多くの旅人が通過した場所でもありました。1864年9月、南軍のスターリング・プライス少将がその軍を率いてミズーリ州に侵入すると、北軍のウィリアム・ローズクランズ少将はこれを迎え撃つべく部隊を結集しました。北軍はプライス軍を追いかけながら、南軍の動きを把握し、防御を整えていきました。

北軍のサミュエル・R・カーティス少将は、南軍の動きをスパイを通じて知り、戦闘態勢を整えていきます。カーティスは志願兵を集め、州兵の招集も求めましたが、州知事は南軍が脅威に乏しいと考え、直ちには動きませんでした。しかし、プライスが西へと侵攻を始めると、州知事はそれに対処するための動きを見せるようになります。

戦闘の開始

戦闘は、北軍が南軍をウェストポートの南で迎え撃つ形で始まりました。南軍のプライスは、彼の指揮のもと、攻撃体制を整えたものの、北軍のブラント少将の防御にも手をこまねく状況が続きます。最初の接触はブラッシュ・クリーク沿いで発生し、両軍の激しい攻防が繰り広げられました。

北軍のブラントは、自軍の大半を配置し、数度にわたって南軍の攻撃を凌ぎました。しかし、この時点では劣勢に立たされることもあります。南軍はブラッシュ・クリークで北軍に対して反撃を試みましたが、北軍の新たな部隊の到着により、逆転の目を見出します。

戦闘の流れ

ブラッシュ・クリーク付近での戦闘が続く中、北軍は補強を受けました。カーティスは戦場に乗り込み、自らの指揮を強化します。北軍は、シェルビー軍団の左側面に穴を開ける作戦に出て、敵を圧倒しました。これにより南軍は後退を余儀なくされ、戦局は北軍に傾いていきます。

同時に南軍のマーマデューク師団が、北軍の騎兵に圧迫されつつも、防御を堅持していました。やがて北軍は三方向から南軍を攻撃し、彼らを更には引き離していくことになります。南軍は最終的にはリトル・サンタフェ方面へと退却を開始し、様々な防御線を越えての逃走を余儀なくされました。

戦闘の結末

ウェストポートの戦いは、両軍合わせて3万人以上の兵が戦い、約1500名の損失を出す結果となりました。北軍の勝利により、南軍プライスのミズーリ州への進撃は終息し、その後はアーカンソー州へと撤退を始めました。この戦闘は、ミシシッピ川流域戦線における最後の大規模な作戦行動であり、南軍が北部に対して持つ脅威がなくなったことを象徴しています。

記念

戦後、ウェストポートの戦いは多くの形で記念されており、今日ではカンザスシティ中にある様々な記念碑や看板によってその戦闘の重要性が伝えられています。特にルーズ公園の南端には、主要な記念碑が設置されており、訪れる人々がこの歴史的な出来事を振り返ることができるようになっています。

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