ウェンディ&ルーシー

『ウェンディ&ルーシー』（Wendy and Lucy）は、2008年に製作されたアメリカのインディペンデント映画です。日本では劇場公開されず、シネフィル・イマジカで放映されました。カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品されています。

あらすじ

職を求めてアラスカへ向かうウェンディは、愛犬のルーシーとともに車で旅をしています。しかし、オレゴン州の小さな町で車が故障し、所持金も底をつきかけ、ルーシーのドッグフードさえも買うことができません。

困窮したウェンディは、近くのスーパーでルーシーを店の外の柵につないで、ドッグフードを万引きしようとします。しかし、店員に見つかり、警察に連行されてしまいます。ウェンディが警察で取り調べを受けている間、ルーシーは置き去りにされてしまいます。

釈放されたウェンディがスーパーに戻ると、ルーシーの姿はありません。翌日から、ウェンディは必死にルーシーを探し回ります。警察や動物保護施設を訪ね歩き、チラシを配ります。そんな中、車の修理を依頼した整備士からは高額な修理代を請求され、途方に暮れます。

失意のウェンディを励ましたのは、車上生活をしていたウェンディに親切にしてくれた警備員でした。彼はウェンディに携帯電話を貸してくれ、ルーシー探しの手助けをしてくれます。

やがて、ウェンディはルーシーがある家に保護されていることを知ります。しかし、車の修理代を払うことができないウェンディは、アラスカへ行くことを諦めざるを得ません。ルーシーに会うために教えられた家を訪ねると、庭でルーシーと再会することができました。ウェンディはルーシーと最後の時間を過ごし、別れを決意します。ルーシーをその家に託し、ウェンディは一人、貨物列車に乗り込み、アラスカへと向かいます。

キャスト

ウェンディ：ミシェル・ウィリアムズ
警備員：ウォルター・ダルトン
アンディ：ジョン・ロビンソン
メカニック：ウィル・パットン
少年：ゲイブ・ネヴァンス

評価

レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは、186件のレビューに基づき、支持率は85%、平均点は7.40/10となっています。Metacriticでは、32件のレビューに基づき、加重平均値は80/100となっています。

この映画は、ウェンディの孤独と絶望、そしてルーシーとの絆を通して、現代社会における人間の疎外感や貧困を描いています。ミシェル・ウィリアムズの演技は高く評価され、多くの映画評論家から絶賛されました。また、ケリー・ライカート監督の演出は、静かで抑制の効いた映像で、観る者の心に深く訴えかけると評価されています。

外部リンク

Wendy and Lucy（英語）
ウェンディ&ルーシー - allcinema
Wendy and Lucy - IMDb（英語）
* Wendy and Lucy - Rotten Tomatoes（英語）

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