ウェンブリー・スタジアム

ウェンブリー・スタジアム

ウェンブリー・スタジアム（英: Wembley Stadium）は、イギリスのロンドン、ブレント区ウェンブリーに位置するサッカー専用スタジアムです。携帯電話事業者のEE Limitedとのスポンサーシップ契約によって、「ウェンブリー・スタジアム connected by EE」という名称でも知られています。

スタジアムの歴史と特徴

ウェンブリー・スタジアムは、イングランドのサッカーの聖地として知られている場所です。従来の旧ウェンブリーから新たに建設されたもので、旧スタジアムのアイコンであったツインタワーは取り除かれ、代わりにスタジアムの上部にアーチ型の構造物が設置されています。旧ウェンブリーには陸上競技やドッグレース用のトラックがありましたが、これらは撤去され、新スタジアムには個別の座席が整えられました。

ウェンブリーの建設は2003年に始まり、当初は2006年前期の完成が見込まれていましたが、工事の遅延により最終的には2007年3月に改修工事が完了しました。初めてのイベントはFAカップ決勝戦で、これは2007年5月19日に行われました。

スタジアムを所有しているのは、フットボール・アソシエーション（FA）の子会社であるウェンブリー・ナショナル・スタジアム・リミテッドです。主にサッカーのイングランド代表戦やFAカップなどが行われており、音楽イベントや他のスポーツ大会でも利用されることが多いです。

スタジアムの規模と設備

ウェンブリー・スタジアムの敷地面積は約103,000平方メートルで、外周は1キロメートルに及びます。建物自体の面積は約65,000平方メートルで、可動式の屋根は52,000平方メートルの広さを持っています。スタジアムの収容人数は90,000人とされ、これはヨーロッパで2番目に大きいキャパシティであり、屋根付きスタジアムとしては世界最大です。スタジアムの建設費は、約7億9,800万ポンドとされています。

ウェンブリーは「ニュー・ウェンブリー・スタジアム」とも呼ばれることがあります。過去には、2011年にUEFAチャンピオンズリーグ、2012年ロンドン五輪サッカー決勝、2013年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝など、数々の重要なイベントが行われました。2021年にはEURO 2020の決勝戦の会場として選ばれ、2022年にはUEFA女子ユーロ決勝、2024年にはチャンピオンズリーグ決勝も予定されています。

サッカー以外のイベント

サッカーの他に、ウェンブリー・スタジアムではアメリカンフットボールのNFLインターナショナル・シリーズが2007年から毎年開催されています。また、2015年のラグビーワールドカップでは2試合が行われ、特にアイルランド代表とルーマニア代表の試合は89,267人の観客を記録しました。

コンサートも盛況で、2007年にはダイアナ元皇太子妃の追悼コンサートが行われ、多数のアーティストによるライブも開催されています。これまでにクイーンやミューズ、マドンナ、BTSなど、名だたるアーティストがここでパフォーマンスを行い、毎年キャピタルFM主催の夏フェス『Summertime Ball』も実施されています。さらに、ボクシング試合やAEWのプロレスイベントも開催され、数多くの観客を魅了しています。

主な大会とイベント

• - ラグビーワールドカップ 2015
• - UEFA EURO 2020
• - UEFA欧州女子選手権 2022
• - UEFAチャンピオンズリーグ 2023-24

ウェンブリー・スタジアムは、スポーツとエンターテイメントの重要な拠点であり、これからも数多くのイベントが予定されています。

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