ウォバッシュ郡:イリノイ州南東部の歴史と自然
ウォバッシュ郡は、
アメリカ合衆国イリノイ州の南東部に位置する郡です。1824年にエドワーズ郡から分離して設立されました。
郡庁所在地はマウントカーメルで、郡内で最も
人口が多い都市です。
2010年の
国勢調査では、郡の
人口は11,947人となっています。
歴史
ウォバッシュ郡の設立には、興味深い背景があります。郡庁が現在のマウントカーメル近くの町からアルビオン(現在はエドワーズ郡)に移された際、2つの町の民兵が武装対峙するという事件が起こりました。この出来事がきっかけとなり、ウォバッシュ郡が誕生しました。
郡の名前は、郡の東と南の境界を成す
ウォバッシュ川に由来します。「ウォバッシュ」という言葉は、
フランス語で川の名前とした「Ouabache」を
英語風に綴ったものです。さらにその語源は、
マイアミ族インディアンの言葉で「清い水」を意味する「Wabashike」(ワバシキ)に遡ります。
ウォバッシュ川の川底は白い
石灰岩で構成されていますが、現在は泥によって覆われています。
自然
郡内には東部ウッドランド
生態系の名残が見られ、ビール森林州立公園内には「ウォバッシュの森」として保護されている329エーカーの森林があります。この森は、郡の豊かな自然を象徴する場所です。
また、1920年代には
ウォバッシュ川に建設されたグランドラピッズ・ダムの近くに、有名なグランドラピッズ・ホテルがありました。このホテルはフレデリック・ハインド・ジンマーマンが所有しており、国内外から多くの観光客が訪れました。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局によると、ウォバッシュ郡の総
面積は227.51
平方マイル(589.2
平方キロメートル)です。そのうち陸地が223.25
平方マイル(578.2
平方キロメートル)、水域が4.25
平方マイル(11.0
平方キロメートル)で、水域率は1.87%です。
主要高規格道路
ウォバッシュ郡内には以下の主要な道路が通っています。
イリノイ州道1号線
イリノイ州道15号線
隣接する郡
ウォバッシュ郡は以下の郡と隣接しています。
北:ローレンス郡
東:ノックス郡(
インディアナ州)
南:ギブソン郡(インディアナ州)
西:エドワーズ郡
北西:リッチランド郡
気候
ウォバッシュ郡の気候は、四季の変化がはっきりとしています。郡庁所在地マウントカーメルの平均気温は、1月が-6℃、7月が32℃です。過去の最低気温は1985年1月の-28℃、最高気温は1988年7月の39℃です。月間降水量は2月が69mm、5月が130mmとなっています。
地震
2008年4月18日には、イリノイ州の歴史でも最大級の地震が郡を襲いました。震源はリックプレーリー郡区で、その振動は400マイル(640km)離れたネブラスカ州でも感知されました。
以下は2000年の国勢調査による人口統計データです。
(2000年の詳細なデータは、記事内では省略されています)
郡区
ウォバッシュ郡は、以下の8つの郡区(Precinct)に分割されています。イリノイ州内には、このようなPrecinctを用いる郡が17あります。
ベルモント(ベルモント)
コフィー(キーンズバーグ)
コンプトン(イーストグレイビル)
フレンズビル(フレンズビル)
ランカスター(ランカスター)
リックプレーリー(リックプレーリー)
マウントカーメル(マウントカーメル)
ウォバッシュ(アレンデール)
都市と町
都市
マウントカーメル -
郡庁所在地
村
アレンデール
ベルモント
キーンズバーグ
未編入の町(国勢調査指定地域)
カウリング
フレンズビル
ランカスター
モード
オージェン
脚注
参考文献として、以下の書籍が挙げられています。
* Nolan, John Matthew, "2,543 Days: A History of the Hotel at Grand Rapids Dam on the Wabash River" 2011, ISBN 978-1-257-04152-7
ウォバッシュ郡は、歴史、自然、そしてコミュニティが織りなす豊かな場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。