ウォーキング・デッド

『ウォーキング・デッド』とは

『ウォーキング・デッド』（The Walking Dead）は、ロバート・カークマン、トニー・ムーア、チャーリー・アドラードによるグラフィックノベル・シリーズです。2010年からはアメリカのケーブルテレビ局AMCでテレビドラマ化され、世界的な人気を博しました。

原作について

トニー・ムーアは初期の数話のみ作画を担当し、その後はチャーリー・アドラードが作画を引き継ぎました。アドラード担当後は、キャラクター設定や描写がより過激なものへと変更されています。原作の日本語版は飛鳥新社からヴィレッジブックスへと版元が移っています。

あらすじ

物語は、ゾンビ（作中では「ウォーカー」と呼ばれる）が蔓延する終末世界が舞台です。主人公のリック・グライムズ率いる生存者グループが、安全な場所を求めてウォーカーの群れから逃れながら旅をする様子が描かれます。当初はアトランタでのウォーカーとの戦いが中心ですが、物語が進むにつれて、刑務所などを舞台にした人間同士の対立が描かれるようになります。

各章の簡単なあらすじ

第一章「過ぎ去りし日々」

昏睡から目覚めた保安官リックは、ウォーカーが蔓延する世界に遭遇します。妻子を探すリックは、生存者のモーガン親子に出会い、アトランタへ向かうことを決意。そこで妻ローリと息子カール、親友シェーンとの再会を果たしますが、シェーンとの関係は次第に悪化していきます。

第二章「歩み来たりし道のり」

リックたちはアトランタ近郊を離れ、新たな避難場所を探します。タイリース一家と出会い行動を共にしますが、放棄された住宅地でウォーカーの襲撃に遭います。その後、カールが誤射され、農場主ハーシェルのもとに身を寄せることになりますが、納屋にウォーカーを匿っていることが発覚し、対立が生まれます。最終的に、刑務所を発見し新たな拠点とします。

第三章「塀の中の安全」

刑務所を拠点としたリックたちは、内部にいた囚人たちと共同生活を始めます。しかし、囚人との対立や、双子殺しなどの事件が発生し、内部は不安定な状況に陥ります。また、トーマスという囚人が生存者たちを襲い始めます。

第四章「心の渇き」

囚人デクスターが反乱を起こし、刑務所は再びウォーカーの群れに襲われます。そんな中、女剣士ミショーンが現れ、リックたちを助けます。刑務所に平穏が戻りかけた矢先、アレンがウォーカーに噛まれ、リックは彼の足を切断しますが、アレンは死亡。リックは精神的に追い詰められ、リーダーとしての役割を放棄します。

第五章「最大の防御」

刑務所内で武器庫を発見したリックたちは、防御を強化します。墜落したヘリコプターを追跡したリック、グレン、ミショーンは、ウッドベリーという町に辿り着きますが、ガバナーと呼ばれる男に捕えられ、リックは右手を切断されてしまいます。

その後の展開

リックたちはウッドベリーからの脱出を試み、刑務所に戻ります。その後も、ガバナーとの戦いや、新たな生存者グループとの出会い、共同体の建設など、様々な困難に立ち向かっていきます。

ドラマ版との違い

ドラマ版『ウォーキング・デッド』は、原作を基にしていますが、登場人物や物語の展開にはいくつかの違いがあります。例えば、ドラマでは生存者が死んだり、原作で死んだキャラクターが生き残ったりするなどの変更があります。また、ドラマオリジナルのキャラクターや、原作には登場しないキャラクターも存在します。そのため、原作とドラマはパラレルワールドのような関係として楽しむことができます。

ウォーカー（ゾンビ）について

作中に登場するウォーカーは、あらゆる生き物をむさぼり食う動く死人です。人間は脳が無事なまま死亡するとウォーカーになってしまいます。ウォーカーを倒すには、頭部を破壊するしかありません。聴覚や視覚を持っており、音や動きに反応して襲いかかってきます。

主要登場人物

リック・グライムズ: 本作の主人公。元保安官で、生存者たちのリーダー。
ローリ・グライムズ: リックの妻で、カールの母親。気が強く、しばしば他人と衝突する。
カール・グライムズ: リックとローリの息子。過酷な現実を生き抜こうとする少年。
ミショーン: 日本刀を操る女剣士。過去に辛い経験を持つ。

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