ロバート・カークマンは、アメリカのコミック業界で多岐にわたる才能を発揮している人物です。
漫画家、
脚本家、そして
実業家としての顔を持ち、数々のヒット作を世に送り出してきました。彼の作品は、その独特な世界観と、キャラクターの心理描写の巧みさで、多くのファンを魅了しています。
キャリアの始まりとイメージ・コミックス
カークマンは2000年に、トニー・ムーアとの共作である
スーパーヒーローパロディコミック『Battle Pope』を自費出版し、コミック界にデビューしました。この作品をきっかけに、彼はその才能を認められるようになります。2003年には、ムーアと共に
グラフィックノベル『
ウォーキング・デッド』の出版を開始。この作品は、彼のキャリアを大きく飛躍させることになります。しかし、ムーアが制作の遅れから降板し、途中からチャーリー・アドラードが作画を担当することになりました。
同じく2003年、カークマンはコリー・ウォーカーと協力し、新たなヒーロー作品『Invincible』をイメージ・コミックスで発表しました。この作品もまた人気を博しますが、ウォーカーもスケジュールの都合で降板し、ライアン・オットリーが後を引き継ぎました。後に、パラマウント映画が『Invincible』の映画化権を獲得しましたが、映画はまだ実現していません。
カークマンは、1990年代のコミック『Sleepwalker』の復活企画のために
マーベル・コミックに雇われましたが、このシリーズは出版中止となりました。しかし、その第1話は『Epic Anthology』に収録されています。
また、カークマンはイメージ・コミックのパートナーの一人でもありますが、共同設立者ではありません。
Skybound Entertainmentの設立と映像化作品
2010年には、
プロデューサーのデヴィッド・アルパートと共に、コミックを含む各種マルチメディアのパブリッシングを手掛ける『Skybound Entertainment』を設立し、会長に就任しました。同年、彼の代表作の一つである『
ウォーキング・デッド』がテレビドラマ化され、
パイロット版は
フランク・ダラボンが監督しました。カークマン自身も
脚本家として、いくつかのエピソードを手がけています。また、2016年には、もう一つの人気作『アウトキャスト』もテレビドラマ化され、こちらでも脚本を担当しました。
私生活
カークマンは現在、
ケンタッキー州に住んでいます。彼の息子は、スパイダーマンの本名にちなんで、ピーター・パーカー・カークマンと名付けられています。このエピソードからも、彼がコミック愛に溢れた人物であることがうかがえます。
主な作品
カークマンは、多数の作品を世に送り出しています。その一部を以下に紹介します。
初期作品 (Funk-O-Tron出版)
Battle Pope #1-13 (2000-2002)
Battle Pope Presents: Saint Michael #1-3 (2001)
イメージ・コミックス
SuperPatriot: America's Fighting Force #1-4 (2002)
SuperPatriot: War on Terror #1-4 (2004-2007)
Tech Jacket #1-6 (2002-2003)
Invincible (2003-)
Masters of the Universe #1-3
Capes #1-3 (2003)
Tales of the Realm #1-5 (2003-2004)
ウォーキング・デッド The Walking Dead (2003-2019)
Noble Causes #2: "Rite of Passage" (2004)
Youngblood: Imperial (2004)
Savage Dragon: God War #1-4 (2004-2005)
Four Letter Worlds: "Blam" (2005)
Image Holiday Special '05: "The Walking Dead" (2005)
Suprema: Supreme Sacrifice (2006)
The Astounding Wolf-Man (2007–2010)
Sea Bear & Grizzly Shark: "The Origin of the Bear, and the Origin of the Shark" (2010)
Guardians of the Globe #1-6 (2010–2011)
スポーン Spawn #200: "Prologue" (2011)
Outlaw Territory: "Man on a Horse: A Dawson Brothers Tale" (2011)
Super Dinosaur #1-ongoing (2011-)
The Infinite #1-ongoing (2011-)
マーベル・コミックス
Epic Anthology: "Sleepwalker: New Beginnings" (2004)
X-Men Unlimited #2: "All the Rage" (2004)
Spider-Man Unlimited #4: "Love Withdrawal" (2004)
キャプテン・アメリカ Captain America #29-32: "Super Patriot" (2004)
Jubilee #1-6 (2004)
Marvel Team-Up (2005–2007)
Fantastic Four: Foes #1-6 (2005)
Amazing Fantasy #15: "Monstro" (2006)
What If?.. featuring Thor (2006)
マーベル・ゾンビーズ Marvel Zombies
アルティメット X-MEN Ultimate X-Men #66-93, Annual #2
New Avengers: America Supports You: "Time Trouble" (2006)
The Irredeemable Ant-Man (2006–2007)
Destroyer #1-5 (2009)
X-Force Annual #1 (2010)
その他の出版社
9-11 vol.1: "Untitled" (2002)
Tales of Army of Darkness: "Weekend Off" (2006)
フィルモグラフィ
カークマンは、自身の作品の映像化にも深く関わっています。その主な作品は以下の通りです。
ウォーキング・デッド The Walking Dead (2010-2022) - 原作・製作総指揮
宇宙人ポール Paul (2011) - カメオ出演
フィアー・ザ・ウォーキング・デッド Fear the Walking Dead (2015-2023) - 原作・製作総指揮
アウトキャスト - 原作・製作総指揮
ウォーキング・デッド: ワールド・ビヨンド The Walking Dead: World Beyond (2020-2021) - 原作・製作総指揮
インビンシブル ~無敵のヒーロー~ Invincible (2021) - 原作・製作総指揮
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ウォーキング・デッド: ダリル・ディクソン The Walking Dead: Daryl Dixon (2023-) - 製作総指揮
これらの作品は、カークマンの才能を物語っており、彼の多岐にわたる活躍をこれからも楽しみにしたいです。