ウォーハンマー (ミニチュアゲーム)

ウォーハンマー (Warhammer)

ウォーハンマーは、イギリスのゲーム製作会社ゲームズワークショップが製作・販売しているミニチュアゲームのシリーズです。世界中のミニチュアゲームの中でも最も代表的なものの一つとして知られています。

大きく分けて、ファンタジー世界を舞台とした『ウォーハンマー：エイジ・オヴ・シグマー』（AoS）と『WARHAMMER : the Old World』（ToW）、SF世界を舞台とした『ウォーハンマー40,000』（40K）と『WARHAMMER : The Horus Heresy』（30K、またはHH）の2系統があります。

本稿では、特に『ToW』の前身である『ウォーハンマー：ファンタジーバトル』（ウォーハンマーFB）を中心に解説します。

ウォーハンマーの魅力

ウォーハンマーの魅力は、以下の点が挙げられます。

奥深い世界観: 剣と魔法のファンタジー世界「オールドワールド」や、未来のSF世界を舞台に、重厚な物語が展開されます。
自由なモデリング: ミニチュアは未彩色・未組み立てで販売されており、自分の好きなように彩色や改造を楽しめます。
戦略的なゲームプレイ: 軍隊を編成し、地形や戦術を駆使して勝利を目指す、奥深いゲームシステムが魅力です。

モデリング

ミニチュアは、20/25mmのベースサイズを基準に、様々なスケールのものが存在します。材質は主に金属製のピューターと樹脂製のプラスチックがあり、細かな造形や改造のしやすさなど、それぞれに特徴があります。

ミニチュアの改造（キットバッシュやコンバージョン）は推奨されており、他のミニチュアの部品やパテなどを使って、オリジナルのミニチュアを作成できます。余剰部品は「ビッツ（bits）パーツ」と呼ばれ、改造に活用されます。

ペイント

ミニチュアのペイントは、塗料の定着を良くするために、プライマーやサーフェイサーを塗布してから行います。筆塗りが一般的ですが、エアブラシを使う人もいます。ゲームズワークショップ社からは、水性エマルション塗料「シタデルカラー」が推奨されています。

各アーミーのルールブックには、ペイント例が掲載されていますが、彩色は自由です。未ペイントのミニチュアの使用を禁じるルールもありません。

テレイン（地形、情景モデル）

戦場の地形や建物を表現するテレインは、ゲーム中の障害物として機能します。完成品のモデルや、プラスチックやレジン製の作成キットが販売されており、ミニチュア同様に改造やオリジナルの作成が推奨されています。

ゲームプレイ

ゲームには、基本ルールブック、アーミー固有のルールブック、ミニチュア、メジャー、六面ダイスなどが必要です。プレイヤーは、自分のアーミーのルールブックに従い、決められたポイントの範囲内で軍隊（アーミー）を編成します。

戦闘はターン制で行われ、ミニチュアを移動させ、射撃や突撃などの戦闘行動を実行します。各種の判定にはダイスを使用します。最終的に勝利ポイントを集計し、勝敗を決めます。

ウォーハンマー：ファンタジーバトル (WarHammer: Fantasy Battle)

「オールドワールド」と呼ばれるファンタジー世界を舞台にしたゲームです。中世ヨーロッパ風の地形と文化を持つ世界で、様々な種族や国家が覇権を争います。また、「混沌（ケイオス）」の勢力も存在し、戦いが絶えることはありません。

ダークファンタジーな世界観と、狂気や残虐さを際立たせるミニチュアの造形が特徴です。

主要な勢力

エンパイア: 人類最大の国家。高度な技術力と訓練された軍隊を保有します。
ブレトニア: 騎士道精神を重んじる民族。多様な騎兵を擁します。
ドワーフ: 頑健な身体と器用な手先を持つ種族。堅固な城塞都市に住みます。
ハイエルフ: 悠久の時を生きる高貴な種族。魔法と剣の技に優れます。
ダークエルフ: ハイエルフと袂を分かち、暗黒大陸ナーガロスに移住したエルフ。残虐非道な性格です。
ウッドエルフ: 森に隠れ住むエルフ。弓術に優れ、森を操る魔法を使います。
オークとゴブリン: 緑色の肌を持つ好戦的な種族。オークは勇敢、ゴブリンは臆病です。
オウガ・キングダム: 巨大な身体を持つ種族。旺盛な食欲を満たすために略奪を行います。
ウォーリア・オブ・ケイオス: 混沌を信仰する蛮族。ケイオスアーマーを身に着け、殺戮を繰り返します。
デーモン・オブ・ケイオス: 混沌を体現する悪魔たち。四大神の僕として戦います。
ビースト・オブ・ケイオス: 混沌の影響を受けて誕生した獣人。森を根城にし、独自の文化を持ちます。
スケイブン: 混沌の影響を受けて誕生した鼠人間。広大な地下帝国を築き上げます。
ヴァンパイアアカウント: 吸血鬼を筆頭とする勢力。死者蘇りの魔法を使い、アンデッドを従えます。
トゥームキング: 復活の日を待つ古代王国のアンデッド。墓荒らしを許しません。
リザードマン: 太古にオールドワールドに飛来した種族。旧き者の「大いなる目的」実現のために戦います。

日本での展開

日本では、ゲームズワークショップ日本支社が輸入・販売・カスタマーサポートを担当しています。専門店「ウォーハンマーストア」も直営で展開しており、2022年には日本での新たな旗艦店「ウォーハンマーストア&カフェ東京」がオープンしました。

関連作品

ウォーハンマーの世界観を題材とした、テーブルトークRPG、ミニチュアゲーム、コンピュータゲームなど、様々なスピンオフ作品が存在します。

ウォーハンマーは、奥深い世界観、自由なモデリング、戦略的なゲームプレイが魅力のミニチュアゲームです。ぜひ一度、その世界に触れてみてください。

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