ウォーパス

ウォーパス：アメリカのサラブレッド競走馬

ウォーパスは、アメリカで活躍した競走馬です。2007年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイルで圧巻の勝利を収め、2歳馬としての実力を証明しました。このレースでは4連勝を達成するという快挙を成し遂げ、同年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬にも選出されています。

輝かしい2歳時代

2007年7月にデビューしたウォーパスは、初戦からその潜在能力の高さを示しました。デビュー戦を勝利で飾ると、続く2戦目も難なく制覇。勢いに乗って挑んだG1シャンペンステークスでは、果敢に先頭へ立ち、そのまま押し切って見事勝利を収めました。そして、アメリカ最強の2歳馬を決めるブリーダーズカップ・ジュヴェナイルでは、スタートから積極的にハナを奪取。最後の直線で後続を大きく突き放し、圧勝劇でG1競走2勝目を達成しました。

この活躍を受け、11月には競走馬引退後の繋養先がレーンズエンドファームに決定。同ファームはキングマンボやエーピーインディといった名馬を繋養していたことで知られており、ウォーパスの将来に大きな期待が寄せられました。

エクリプス賞受賞と挫折

2008年、2歳時の活躍が評価され、ウォーパスはエクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出されました。その後、一般競走で復帰戦を飾ると、G3タンパベイダービーに出走。大観衆の中、圧倒的1番人気に支持されましたが、出遅れからリズムを崩し、7着と大敗を喫しました。続くウッドメモリアルステークスでは2着と健闘しましたが、レース後に左前肢の種子骨骨折が判明。ケンタッキーダービーへの出走は絶望となり、休養を余儀なくされました。

種付け権は既にレーンズエンドファームが取得していたものの、9月5日、復帰を断念し、競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

短い種牡馬生活と突然の死

予定通りレーンズエンドファームで繋養されたウォーパスは、2009年から種牡馬として供用開始されました。しかし、2010年12月、オーストラリアからの帰国後、放牧地で死亡しているのが発見されました。その短い生涯は、多くの関係者にとって大きな悲しみとなりました。

ウォーパスは、その類まれな才能と短くも華々しい競走生活、そして早すぎる死によって、多くの競馬ファンに記憶される存在となりました。彼の競走馬としての記録、そして種牡馬としての短い経歴は、競馬史に刻まれた貴重な一頁と言えるでしょう。白いシャドーロールをつけた姿は、多くの人の記憶に今も残っています。

もう一度検索