ウスベニタチアオイ

ウスベニタチアオイ (Althaea officinalis) について

ウスベニタチアオイは、アオイ科に属する多年草で、別名ビロードアオイとも呼ばれています。原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカと広く、古くから薬用植物や観賞用として利用されてきました。

特徴

ウスベニタチアオイの茎は直立し、秋には枯れます。草丈は約1mで、条件によっては2mに達することもあります。茎からは主軸のみか、ごくわずかな側枝を出す程度です。

葉は短い葉柄を持ち、卵状心形をしています。長さは5〜7.5cmで、全縁ながら3〜5回分裂した分裂葉が特徴的です。葉の縁には不規則な鋸歯があり、厚みがあります。両面には星状の毛が密生しており、手触りは柔らかく滑らかです。

花はウスベニアオイに似ていますが、それよりも小さく、青みがかった白をしています。花は側芽から出るものと、円錐花序を形成するものとがあります。円錐花序となるものが多いのが特徴です。

利用

ウスベニタチアオイは、お菓子のマシュマロの語源となった植物です。かつては、根から取れるデンプンがマシュマロの材料として使われていましたが、現在では卵白やゼラチン、砂糖などが用いられています。

若葉や花はハーブティーとして利用でき、のどの痛みを和らげる効果があると言われています。ウスベニタチアオイは、その多岐にわたる利用法で、人々の生活に密接に関わってきた植物です。

栽培

ウスベニタチアオイの苗は、4月から6月、9月から10月頃に市場に出回ります。

栽培する際は、日当たりの良い場所を選び、栄養が豊富で水持ちの良い土に植えるのが良いでしょう。夏場は乾燥しやすいため、水切れを起こさないように注意が必要です。寒さには比較的強いので、冬場の管理はさほど手間がかかりません。

種は9月から10月にかけて採取できます。株分けは4月から6月、9月から10月に行われることが多いです。

一般的に、花期は7月から8月頃です。観賞用として栽培する際は、この時期に美しい花を楽しむことができます。

画像

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関連項目

マシュマロ
タチアオイ

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