ウッドサイド駅

ウッドサイド駅

ウッドサイド駅は、ニューヨーク市クイーンズ区のウッドサイド地区に位置する、ロングアイランド鉄道（LIRR）の重要なターミナル駅の一つです。クイーンズにおける交通の結節点として、多くの利用者に利用されています。

概要

当駅は、LIRRの運賃区分においてシティターミナルゾーン内に含まれ、運賃区間はゾーン1に設定されています。マンハッタンのペンシルベニア駅を出発し東へ向かう本線列車にとって、最初の停車駅としての役割を担っています。また、ジャマイカ駅よりも東側に位置するクイーンズ内のLIRR駅としては、モントーク支線を除くほとんどの主要支線（ポートワシントン支線を含む）の全列車が停車する中心的な存在です。駅のすぐ東側では、ポートワシントン支線が本線から分岐しており、本線は南東方向へ進んでジャマイカ駅へと繋がります。駅の西方面は、マンハッタンへ向かうイースト川トンネルの手前に位置するハロルド信号場に近く、ここでは北東回廊の一部を構成するアムトラックの路線が合流しています。さらに、駅の真上、ルーズベルト・アベニューの高架上には、ニューヨーク市地下鉄IRTフラッシング線である61丁目-ウッドサイド駅（7系統）が設けられており、便利な乗り換えが可能です。ウッドサイド駅は、障害を持つアメリカ人法（ADA法）に準拠しており、エレベーターやスロープなどの設備が整えられているため、車椅子を利用される方でも安心して利用できます。

駅構造

ウッドサイド駅は高架構造の駅で、合計3面6線の線路を有しています。具体的には、1面の島式ホームと2面の相対式ホームが配置されています。ホームの有効長は12両編成分に対応しています。北側の相対式ホームはポートワシントン支線の1番線に面しており、主にマンハッタン方面へ向かう西行き列車が使用します。中央にある島式ホームは、ポートワシントン支線の2番線と本線の3番線に挟まれており、ポートワシントン支線の西行きや下り列車、本線のマンハッタン行き列車が主に発着します。南側の相対式ホームは本線の4番線に面しており、主に本線の下りや東行き列車が利用します。これらのホームに加えて、本線にはホームのない通過線が1番線と2番線に設けられており、通常は通過列車が使用する線路となっています。

歴史

ウッドサイド駅の歴史は古く、最初の駅は1869年11月15日にフラッシング・アンド・ノース・サイド鉄道（F&NS）によって、現在の場所とは少し異なるJunction Boulevardと35th Avenueの近くに建設されました。これは、F&NSが他の鉄道会社を買収した後に初めて新設した駅の一つでした。1870年代には、現在のポートワシントン支線だけでなく、クイーンズ北西部を横断するウッドサイド支線も運行されており、様々な列車が停車していました。その後、1876年にはロングアイランド鉄道に買収され、そのネットワークの一部となりました。1910年6月16日には電化が実施されましたが、線路の勾配を解消するための改良工事計画に伴い、1914年に駅は一旦廃止され、翌年の1915年11月17日には旧駅舎が取り壊されました。現在の高架駅舎は、その後すぐに建設が進められ、1915年10月17日に新たな駅として開業しています。1929年に隣接していたウィンフィールド駅が廃止されたことで、ウッドサイド駅は本線とポートワシントン支線の分岐点であるウィンフィールド・ジャンクションに最も近い駅としての位置づけをより明確にしました。1999年には駅施設の修復工事が行われ、安全性や利便性の向上を図りました。

接続交通

ウッドサイド駅からは、駅直上にあるニューヨーク市地下鉄の61丁目-ウッドサイド駅にてIRTフラッシング線の7系統（普通および急行<7>系統）への乗り換えが可能です。また、駅周辺からはニューヨーク市バスのQ32系統や、MTAバスのQ18、Q53、Q70系統（ラガーディア空港行き）など、複数のバス路線も利用できます。ロングアイランド鉄道における隣の駅は、本線が西隣にペンシルベニア駅、東隣にフォレスト・ヒルズ駅があります。ポートワシントン支線では、西隣がペンシルベニア駅、東隣がフラッシング-メイン・ストリート駅ですが、野球シーズンやテニスの全米オープン開催時、および緊急時には臨時のメッツ-ウィレッツ・ポイント駅にも停車します。

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