ウベハウス

ウベハウス株式会社の概要

ウベハウス株式会社は、日本の住宅業界で活動していた企業で、プレハブ工法を用いた鉄筋コンクリート構造の一戸建て住宅を中心に展開していました。本社は鳥取県米子市にあり、山口県山口市には営業本部が設立されていました。主に中国地方を対象に、注文建設と建て売りの形で住宅を提供していました。

沿革

ウベハウスの生い立ちは1961年に遡ります。この年、宇部興産が住宅事業に進出し、公営住宅用のプレキャストコンクリート板の販売を開始しました。そして、1966年には中海宇部コンクリート工業株式会社が鳥取県米子市に設立されました。資本金は350万円で、事業は住宅製作にシフトしていきました。

1971年には、鉄筋コンクリート造の住宅「ウベハウス」の販売を始め、代理店販売方式での運営が始まりました。この時、セメント販売部がフランチャイザーとして機能していました。1973年には社名がウベハウス中海工業株式会社に変更され、宇部興産の住宅販売部も発足しました。

1982年には、宇部興産の完全出資によって東京都新宿区に宇部興産住宅株式会社が設立されたことで、「ウベハウス」の設計・販売・施工が本格化しました。続く1989年には、全国の6つの直販販社が統合され、ウベハウス株式会社が東京都新宿区に設立されました。この時期が、ウベハウスの事業拡大の起点となりました。

1998年には経営権が宇部興産からウベハウス中海工業に譲渡され、実質的に経営が一体化しました。これにより、宇部興産は住宅事業から撤退することとなりました。2002年にはウベハウス中海工業とウベハウスが経営統合し、ウベハウス中海工業はウベハウス株式会社へと改称されました。この統合によって、本社が米子市に移転し、山口市は営業本部の役割を継続することになりました。

経営再生と事業譲渡

2008年にはウベハウスとその関連会社であるウベパネル工業が民事再生法の適用を申請し、負債は約55億9300万円に達しました。その後、静岡県に拠点を持つ鉄筋コンクリート住宅メーカーの百年住宅に事業が譲渡されました。百年住宅西日本や百年住宅西日本パネル工業が設立され、ウベハウスの事業が新たな形で引き継がれました。

なお、ウベハウス東日本は、ウベハウスの北海道・北関東地区の代理店であり、現在も独自に「ウベハウス」ブランドを維持し、活動を続けています。これにより、ウベハウスというブランドが引き継がれる形となっています。

関連企業

• - UBE: 宇部興産の略称で、ウベハウスの設立母体でもあります。
• - 百年住宅: ウベハウスの経営権を引き継いだ会社です。

ウベハウス株式会社は、住宅業界での長い歴史を持ち、地域に密着した事業運営を行ってきましたが、最終的には経営再生を経て、他社にその役割を引き継ぐこととなりました。

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