ウリヤノフスク・バラタエフカ空港

ウリヤノフスク・バラタエフカ空港（IATA: ULV, ICAO: UWLL）は、ロシア連邦ウリヤノフスク州の州都ウリヤノフスクから南西へ約9キロメートルの場所に位置する空港です。通称「ウリヤノフスク中央空港」とも呼ばれています。

かつて冷戦時代には、この空港にはOVTAP（独立軍用輸送航空連隊）が駐屯しており、Il-76やAn-22などの大型輸送機が配備されていました。これらの機体は、軍事輸送任務や人員輸送に用いられ、当時のソ連の戦略輸送能力を支える重要な役割を担っていました。

近年、ウリヤノフスク地域における企業投資の増加に伴い、航空需要が拡大しています。これに対応するため、空港では旅客ターミナルの改築工事が進められ、施設の拡充と近代化が図られています。これにより、より快適で効率的な空港利用が期待されています。

空港の近くには、ウリヤノフスク民間航空史博物館があります。この博物館では、ソ連時代に開発された超音速旅客機Tu-144（機体記号: СССР-77110）をはじめとする、様々な航空機が展示されています。航空ファンにとって、非常に魅力的なスポットとなっています。Tu-144は、その特徴的なフォルムと技術的な先進性から、多くの人々の関心を集めています。

就航路線

現在、ウリヤノフスク・バラタエフカ空港に就航している主な路線は以下の通りです。

国内線：モスクワ、サンクトペテルブルクなど主要都市への路線が運航。
国際線：近隣諸国へのチャーター便などが不定期で運航。

関連項目

ウリヤノフスク・ヴォストーチヌイ空港：ウリヤノフスク市には、バラタエフカ空港の他にヴォストーチヌイ空港も存在します。こちらは主に貨物便の運航拠点として利用されています。ヴォストーチヌイ空港は、大型貨物機にも対応できる滑走路と施設を備えており、地域の物流を支える重要な役割を担っています。
クルモチ国際空港：近隣の都市にある国際空港で、より多くの国際線が運航されています。ウリヤノフスク地域へのアクセスポイントとして、利用されることがあります。

まとめ

ウリヤノフスク・バラタエフカ空港は、歴史的に軍事輸送の拠点としての役割を担ってきましたが、現在は民間航空の発展に伴い、旅客輸送の需要も増加しています。ターミナルの改築が進められ、利用者の利便性が向上している一方で、近くの博物館では、ソ連時代の航空技術の粋を見学できます。ウリヤノフスクを訪れる際には、この空港と周辺の施設に足を運んでみてはいかがでしょうか。地域の歴史と航空技術に触れることができるでしょう。

もう一度検索