メートル

メートル（m）

メートル（フランス語: mètre、英語: metre/meter）は、国際単位系(SI)における基本的な長さの単位です。メートルは、長さを測定する際の標準として広く用いられており、その定義は科学技術の進展に伴って、歴史的に何度も見直されてきました。特に、1983年以降は真空中の光速に基づいて定義されています。

メートルの定義

現在のメートルの定義は、1983年10月21日に第17回国際度量衡総会で正式に定められ、2019年に確認されました。定義は「真空中で光が1/299792458秒に進む距離」とされています。このため、光速は正確に299792458 m/sと定義されています。

単位記号と表記

メートルの単位記号は小文字の「m」と定義されており、大文字の「M」はメガ（10の6乗）を表す記号として使われます。このため、記号の混同を避けるためにも、標準的な「m」の使用が推奨されています。日本語では「メートル」と表記され、計量法上は「メーター」という表記は認められていません。

メートルの語源

「メートル」という言葉は、古代ギリシャ語の「μέτρον」（ものさし）に由来しており、測定することを意味しています。この名称は、フランス革命の際に市民オーギュスト・サヴィニアン・ルブロンが提案したことから広まりました。

歴史的背景

メートルの起源は、地球の子午線の長さを基に設定されました。1790年、フランスで子午線全体の長さを1千万分の1にした長さがメートルと定義され、その後、様々な基準が検討されました。1799年には、白金製のメートル原器が制定され、それを基に測定されるようになりました。また、1869年からはメートル原器を基準にした長さの測定がされるようになり、1889年には国際メートル原器が定義されました。

現在の基準

現代のメートルは、物理学の発展により、光の速度に依存して再定義されました。主に、クリプトン-86スペクトル長や、光速による定義がなされており、今日では、光の波長を基準にした高精度な測定が行われています。

倍量・分量単位

メートルは、SI接頭語によって様々な倍量単位や分量単位に拡張されます。例えば、1キロメートル（km）やセンチメートル（cm）、マイクロメートル（μm）などの単位があります。

結論

メートルは、国際的に広く用いられる長さの単位であり、科学技術の進展の中で基準が更新され、現在の光速を基にした定義に至っています。これは、精度の高い測定を可能にするための重要な要素です。

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