ウリ・シュティーリケ

ウリ・シュティーリケ

ウリ・シュティーリケ（本名：ウルリッヒ・シュティーリケ）は、1954年11月15日生まれのドイツのサッカー選手および指導者です。彼は選手してのキャリアを通じて、守備的ミッドフィールダーやディフェンダーとしてプレーし、1970年代から80年代にかけてヨーロッパにおいて非常に成功を収めた選手の一人と評価されています。

選手経歴

シュティーリケは地元のクラブ、SpVgg 06 ケッチュでユース時代を過ごし、1973年にボルシア・メンヒェングラートバッハに移籍しました。彼はその年にVfBシュトゥットガルトとの試合でプロデビューを果たしましたが、最初の試合は敗北。しかし彼は、DFBポカール決勝での優勝に貢献し、早い段階からその存在感を示しました。

1973-74シーズンからレギュラーとしての地位を確立し、彼はベルティ・フォクツやユップ・ハインケスらと共に、ドイツ・ブンデスリーガの3連覇（1974-75, 1975-76, 1976-77）を達成し、UEFAカップでも優勝を経験しました。

1977年、シュティーリケはレアル・マドリードに移籍しました。この移籍は、当時スペインのレアル・マドリードの会長だったサンティアゴ・ベルナベウによって決定されたもので、彼はドイツ人選手としてレアルにおける重要なピースとなりました。レアルでは、守備的ミッドフィールダーからスイーパーへとポジションを移し、8年間でリーグ3連覇やコパ・デル・レイでのタイトル獲得に寄与しました。また、ドン・バロン・アワードで4回も最優秀外国人選手賞を受賞したことは、彼の実力を象徴しています。

1985年にはスイスのヌーシャテル・ザマックスに移籍し、2度のリーグ優勝を果たしましたが、膝の怪我に悩まされ、1988年に現役を引退しました。

代表歴

西ドイツ代表としてのキャリアは1975年に始まり、オーストリア戦でデビューを果たしました。その後、シュティーリケは国際舞台での活躍を重ね、1980年のUEFA欧州選手権では優勝、1982年のFIFAワールドカップでは準優勝に貢献しました。

しかし、彼のキャリアには波乱もありました。1977年のフランス戦を最後に一時代表から追放されましたが、その後ユップ・デアヴァル監督の下で復帰し、1984年にはUEFA欧州選手権にも出場しました。シュティーリケは国際Aマッチ42試合に出場し、3得点を記録しています。

指導者経歴

引退後、彼は指導者としての道を歩み始めます。1989年からスイス代表の監督を務め、数年後にはドイツ代表のアシスタントコーチに就任。彼はその役割を通じて影響力を発揮しましたが、戦術的な意見の対立から解任されることとなりました。

その後も様々なクラブや代表チームの監督を歴任し、韓国代表の監督としては2015年のAFCアジアカップで準優勝に導く偉業を成し遂げています。しかし、2018 FIFAワールドカップ予選での苦戦もあり、契約解除に至りました。

最後に、彼は天津泰達足球倶楽部の監督を務めましたが、2020年のシーズン開幕からの不振により解任されました。

人物

シュティーリケはそのプレースタイルや指導方針だけでなく、頑固な性格でも知られて迷いがなく、自分の道を進む姿勢が評価されていました。特に1980年代初頭には「ヨーロッパで最高のミッドフィールダーの一人」と称賛され、ポジショニングの正確さと攻撃参加への意欲により、多くのファンから愛されていました。

選手としても監督としても多くの実績を残したシュティーリケ。彼のサッカーに対する情熱と影響は、今なお多くの人々にとって記憶に残る存在であり続けています。

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