ウルフガイ 燃えろ狼男

映画『ウルフガイ 燃えろ狼男』の概要

1975年4月5日に東映から公開された『ウルフガイ 燃えろ狼男』は、千葉真一を主演に迎えた日本のアクション映画です。この作品は、平井和正の『アダルト・ウルフガイ・シリーズ』の一部を元にしており、その中でも特に『狼は泣かず』『虎よ!虎よ!』『狼よ、故郷を見よ』の3つの小説からインスパイアを受けています。映画の内容は、犬神一族の末裔である犬神明が主人公となり、彼の苦悩と戦いを描いています。

ストーリーの概要

『ウルフガイ 燃えろ狼男』の物語は、犬神明がJCIAに捕らえられ、生体実験を受けるという前半と、その後の脱出劇を主軸に展開されます。前半部分は『虎よ!虎よ!』に基づき、犬神が捕まり絶体絶命の状況に置かれる場面が続きます。中盤ではミキというキャラクターも捕らえられ、暗殺者に仕立て上げられる展開が繰り広げられます。

犬神は、月の光を浴びた15日目の夜に脱出を果たしますが、彼を追う者たちは、彼に血を輸血され人狼の能力を持つ者となります。この状況下で繰り広げられる死闘は、同時に『人狼、暁に死す』という設定も取り込まれています。その後、犬神は人間界に対する失望から離れることを決意し、地方へと逃亡します。この部分は『狼よ、故郷を見よ』に基づいて展開されます。

ラストにかけては、犬神とミキの関係に焦点が当てられ、ミキが犬神を殺させようとする一方で、ミキ自身が射殺されるという衝撃的な結末が待っています。この作品では、犬神が銃を撃ちまくる様子が描かれていますが、それはストーリーの中で追撃隊から銃を奪ったものに過ぎません。

キャスト

この映画には千葉真一の他にも、多くの俳優が登場しています。犬神明を演じる千葉の他、緒方ミキ役には奈美悦子がキャスティングされ、彼女は挿入歌も担当しています。また、ケイティ青木としてカニー小林、犬神タカを渡辺やよい、新井役に曽根晴美が出演しています。さらに、多数のキャストが脇を固めており、豪華な顔ぶれが揃っています。

スタッフ

映画の監督は山口和彦が担当し、脚本は神波史男が手掛けています。企画は吉田達が行い、撮影は中島芳男、美術は桑名忠之が担当しました。音楽は馬場浩によって提供され、映画全体の雰囲気を巧みに演出しています。

ソフト化と放送

2017年には、日本国内でビデオソフト化はされていないものの、イギリスのArrow Video社から「Wolf Guy」としてブルーレイとDVDのセット版が全米でリリースされました。また、1980年代にはテレビ放送も行われており、最近の放送としては2016年や2018年に東映チャンネルで放送されています。また、BGM集のCDも販売されています。

同時上映

本作は『大脱獄』と同時上映され、監督は石井輝男、主演には高倉健や菅原文太が登場しています。

このように、『ウルフガイ 燃えろ狼男』は国産の伝説的なアクション映画として、今も多くのファンに愛され続けています。

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