ウルフマザー

ウルフマザー（Wolfmother）

ウルフマザーは、オーストラリアのシドニーで2000年に結成されたハードロックバンドです。彼らは、1960年代から1970年代のロックの巨星たち、具体的にはブラック・サバスやレッド・ツェッペリンの影響を色濃く受けたサウンドで知られています。バンドは、新人ながらもその強烈な音楽スタイルで瞬く間に注目を集めました。

略歴

ウルフマザーは2004年にデビューEPをリリースし、瞬時に音楽シーンでの地位を確立しました。このEPは、オリジナル音楽の枠を超えて名だたるロックバンドたちにオマージュを捧げており、批評家から高い評価を得ます。次の年、2005年にはファーストアルバム『狼牙生誕!』を発表し、これが全米アルバムチャートで20位に入るヒットを記録しました。この作品は、本国オーストラリアでプラチナムに認定され、世界中で合計150万枚以上のセールスを記録しました。収録曲の一つ「Love Train」はAppleのiPodのCMにも使われ、さらなる認知度を得る要因となりました。

ウルフマザーは2006年に初めて日本を訪れ、フジ・ロック・フェスティバルに出演しました。その後も来日公演を行い、彼らのエネルギッシュなパフォーマンスは多くのファンの心に残る経験となりました。2007年には『第49回グラミー賞』で「最優秀ハードロック・パフォーマンス賞」を受賞し、その名声はますます高まりました。

メンバーと変遷

しかし、バンドの活動には波風もありました。2008年8月には、オリジナルメンバーのクリス・ロス（ベース、キーボード）とマイルズ・ヘスケット（ドラム）が脱退し、アンドリュー・ストックデイル（ボーカル、ギター）が新たな主導者となりました。これにより、彼らの音楽スタイルにも変化が見られるようになります。

2009年にはセカンドアルバム『コズミック・エッグ』をリリースし、2014年には約5年ぶりにサードアルバム『New Crown』をセルフリリースしました。さらに、2016年には4枚目のアルバム『Victorious』が登場しました。これら一連の作品を通じて、ウルフマザーは常に進化を遂げつつ、往年のロックファンを魅了し続けました。

現在のラインナップ

現行メンバーは、アンドリュー・ストックデイルを中心に構成されています。彼に加わるのは、イアン・ペレス（ベース、キーボード）であり、2009年からバンドに参加しています。また、サポートメンバーとしてアレックス・キャラペティス（ドラム）が2015年から活動を共にしています。

ディスコグラフィ

ウルフマザーの音楽は多くのファンに愛され続けています。彼らのスタジオアルバムには、『狼牙生誕!』、次いで『コズミック・エッグ』、2014年の『New Crown』、2016年の『Victorious』などがあり、独特の音楽スタイルを確立しています。シングルも多数リリースされ、特に「White Unicorn」や「Joker & the Thief」などの曲はファンの間で高い人気を誇っています。

彼らの活躍を見る限り、ウルフマザーは今後も音楽シーンで強い影響を与え続けることでしょう。

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