ウーシマー州

ウーシマー州は、フィンランドにかつて存在した州であり、その歴史は1831年から1997年まで続きました。この州の成立は、1831年にウーシマー・ハメ州が分割され、ウーシマー州とハメ州に分かれたことに端を発します。この分割によって、ウーシマー州は独立した行政単位としての歩みを始めることになりました。

1994年には、ウーシマー州の下にウーシマー県と東ウーシマー県が設置されました。これは、州内の行政区画をより細分化し、地域の実情に合わせた行政運営を目指したものでした。しかし、この体制は長くは続かず、1997年9月1日に州の大規模な再編が行われました。

この再編によって、ウーシマー州はキュミ州、ハメ州南部と合併し、新たな州「南スオミ州」が誕生しました。ウーシマー州は、この合併によってその歴史に幕を閉じることになりました。南スオミ州はその後、2010年1月1日に他の州とともに廃止され、フィンランドにおける州の制度自体が終わりを迎えました。

ウーシマー州の歴史を通じて、多くの知事がその職を務めました。初代知事であるヨハン・ウルリク・セバスティアン・グリペンベルクから始まり、ペッカ・シルヴェントイネンまで、合計22名の知事がウーシマー州の行政を担いました。彼らの名前と在任期間は以下の通りです。

ヨハン・ウルリク・セバスティアン・グリペンベルク (Johan Ulrik Sebastian Gripenberg) 1831年
グスタフ・マグヌス・アームフェルト (Gustaf Magnus Armfelt) 1832–1847年
ヨハン・マウリッツ・ノルデンスタム (Johan Mauritz Nordenstam) 1847–1858年
サムエル・ヘンリク・アンテル (Samuel Henrik Antell) 1858–1862年
ウラジーミル・アルフォンス・ワレーン (Vladimir Alfons Walleen) 1862–1869年
テオドール・ティレーン (Theodor Thilén) 1869–1873年
ゲオルク・フォン・アルフタン (Georg von Alfthan) 1873–1888年
ヴィクトル・ナポレオン・プロコペ (Victor Napoleon Procopé) 1888年
ヒャルマル・ゲオルク・パリン (Hjalmar Georg Palin) 1888–1897年
カステン・デ・ポン (Kasten de Pont) 1897–1900年
ミハイル・ニキフォロヴィチ・カイゴロドフ (Mikhail Nikiforovitsh Kaigorodoff) 1901–1905年
アナトール・アナトリエヴィッチ・レインボット (Anatol Anatolievitsch Rheinbott) 1905年
アレクサンダー・ルヴォフスキー (Alexander Lvovsky) 1905–1906年
マックス・テオドール・アルフタン (Max Theodor Alfthan) 1906–1910年
ユグラフ・ニーマン (Eugraf Nyman) 1910–1917年
ベルンハルト・オットー・ヴィドネス (Bernhard Otto Widnäs) 1913–1917年
ブルーノ・ヤランダー (Bruno Jalander) 1917–1932年
イルマリ・ヘレニウス (Ilmari Helenius) 1932–1944年
アルマス＝エイノ・マルトラ (Armas-Eino Martola) 1944–1946年
ヴァイノ・メルッティ (Väinö Meltti) 1946–1964年
レイノ・ラグナル・レフト (Reino Ragnar Lehto) 1964–1966年
カールロ・ピツィンキ (Kaarlo Pitsinki) 1966–1982年
ヤコブ・ソダーマン (Jacob Söderman) 1982–1989年
エヴァ＝リータ・シイトネン (Eva-Riitta Siitonen) 1990–1996年
* ペッカ・シルヴェントイネン (Pekka Silventoinen) 1996–1997年

ウーシマー州は、その存在期間中に様々な変遷を遂げましたが、フィンランドの地方行政の歴史において重要な役割を果たしました。この州の歴史は、フィンランドの行政制度の変遷を理解する上で、欠かせない要素の一つと言えるでしょう。

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