エアアジア X

エアアジアXの概要

エアアジアXは、マレーシアの格安航空会社エアアジアの関連会社であり、中・長距離路線を専門とする航空会社です。その歴史は、2006年にエアアジアがマレーシア航空から国内ローカル路線を引き継いだことに始まります。当初はフライ・アジアン・エクスプレス（FAX）として、ボルネオ島のサラワク州とサバ州のローカル路線を運航していました。しかし、2007年にエアアジアがこれらの路線をファイアフライに移管する決定をし、FAXはすべての運航を終了しました。

その後、エアアジアは長距離路線への参入を目指し、2007年10月に社名をAirAsia X Sdn Bhdに変更しました。この社名は、エアアジアCEOのトニー・フェルナンデスが日本のロックバンドX JAPANに由来すると明かしています。2007年1月には「AirAsia X」ブランドでの国際長距離路線への参入を発表し、ヴァージン・グループやオリックスからの出資も受けました。

路線展開と歴史

2007年11月、エアアジアXはクアラルンプールからオーストラリアのゴールドコーストへの初就航を皮切りに、国際路線を拡大しました。その後、中国の杭州などの都市にも就航し、2008年11月にはオーストラリアへの就航都市を増やしました。中東地域ではアブダビをハブ空港とし、サウジアラビア（ジェッダ）、エジプト、ヨルダン、イランへの就航を計画していましたが、2012年以降、ヨーロッパや中東路線の多くを運休しました。これは、税制や燃料費の高騰が主な原因でした。

ヨーロッパ路線では、主要空港と異なる空港への着陸により利用客が迷うこともありましたが、セール時には破格の安さで人気を集めていました。日本へは、2010年12月にクアラルンプール-東京/羽田線、2011年11月にクアラルンプール-大阪/関西線、2015年10月に新千歳線に就航しています。

2020年、新型コロナウイルスのパンデミックにより全便の運航を停止し、財務状況が急速に悪化しました。これにより、債務再編計画を裁判所に提出し、予約変更や払い戻し手続きも一時停止されました。

保有機材とサービス

エアアジアXは、エアバスA330-300型機を12機保有しています。この機材は、エコノミークラスが3-3-3のアブレスト（9席）配置となっており、通常よりも座席数が多いのが特徴です。また、ビジネスクラス相当の「プレミアムフラットベッド」というサービスも提供しており、ライフラットになる座席や優先チェックインなどのサービスを受けることができます。料金はエコノミーの約2〜3倍です。

その他、事前座席指定では足元が広いホットシート、ツインシート、クワイエットゾーンなどを有償で選択でき、預け手荷物や機内食も有償で利用可能です。機内食は、マレーシア料理、多国籍料理、ベジタリアン料理、子供向け料理などから選べます。毛布、枕、アイマスクのセットも購入できます。

現在の状況

新型コロナウイルスの影響により、2020年から全便が運休していましたが、2024年10月現在、徐々に路線を再開しています。詳しい就航都市やサービスについては、公式サイトで確認してください。

まとめ

エアアジアXは、格安航空会社でありながら、長距離路線での快適な空の旅を提供することを目指しています。多様なサービスとリーズナブルな価格で、多くの旅行者に利用されています。

関連情報

• - 関連項目：[格安航空会社]]、エアアジア、タイ・エアアジアX、インドネシア・エアアジアX
• - 外部リンク：

- [AirAsia （英語）（日本語）
- AirAsia X（英語） - 企業情報

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